(2000年5月修正)(1999年11月作成)
The Magic of Music: Williams Child Meets Cellist Yo Yo Ma
Lessley Cunningham, Hattiesburg, Mississippi, lessley@netdoor.com
http://www.wsf.org/WHATSNEW/newsrelease.htm#magic
October 24, 1999
「挿話」:ジョセフが生まれた時のことですが、私が仮眠を取るために看護婦たちがジ
ョセフを新生児室に連れて行きました。彼は何時間もの間泣き続けました。看護婦さんた
ちは、だっこして歩き回ったり、揺らしたりしてみましたが、効果はありませんでした。
いろいろな音楽を聞かせてみた結果、最後にクラシック音楽(ヨーヨー・マ)のテープ
をかけると、彼はすぐに静かになりました。私が目を覚ましたのでジョセフを連れてきて
くれた看護婦は、腕に抱えている子はクラシック音楽のファンですよと言いました。
9月28日の午後、ヨーヨー・マはコンサートの前に開催される公開質問セッショ
ンに参加していました。それが終わった後、主催者たちはマ氏を参加者から急いで遠ざけ、
ディーン博士は私に後に付いてくるように言いました。私たちは、一度外に出て通りを横
切り公会堂の側で立ち止まりました。ディーン博士は私たちをマ氏に紹介してくれました。
マ氏はすぐにジョセフと同じ高さになるようにひざを折りました。ジョセフが、どんなチ
ェロを弾いているのかを質問すると、マ氏は1733年にベニスで製作されたモンタニャーナ
(a Montagnana)と、1712年製作のストラディバリウス(a Davidoff Stradivarius)だよと答
えました。ジョセフはさらにチェロの材質と大きさを質問しました。マ氏は、どちらも木
でできていて、ジョセフの背と同じくらいだと答えました。ジョセフが、自分はクラシッ
ク音楽が大好きで、聞いていると気分が落ち着くと話すと、マ氏も私もそうだとジョセフ
に語りかけました。
その後、ジョセフは空を指さして、曇っていて今にも雨が降り出しそうだねとマ氏に
言いました。ちょうどその時、小雨が降りだしました。私はマ氏にジョセフのためにポス
ターにサインをしてくれませんかと頼みました。彼は「いいですよ」と言って、「ジョセフ
へ、愛を込めて :)ヨーヨー」とサインをしてくれました(スマイルマークは普通の縦
向きにかかれました)。続いて、2人の写真を撮ってもかまわないかと訊ねました。彼は許
可してくれました。写真が現像されて戻ってくる日を待ちきれません。ポスターは額縁に
入れるために装丁屋さんに出してあります。
その晩、マ氏はショスタコビッチ作曲のチェロ協奏曲1番変ホ長調 作品107番を
我が町の交響楽団をバックに演奏しました。前から2列目の席の切符を持っていましたが
ジョセフの敏感な耳には音が強過ぎることはわかっていました。最後列の2人の女性に席
を交換してくれないか聞いてみした。言うまでもありませんが、私たちはいつでも得する
ことを考えているものです。ジョセフはフォームラバーの耳栓をして手で耳を覆っていま
したが、それでも音が大きすぎる時がありました。でも、ジョセフは席を立ちませんでし
た。
マ氏がステージに現れたとたんに、ジョセフが「ほらヨーヨーだよ」と言いました。
私たちの周囲の人たちがジョセフを見てくすくす笑いました。コンサートに来るのは初め
てなのに、ずっと席に静かに座っていられたことにびっくりしました。見回したところ小
さな子どもはジョセフただ一人でした。ジョセフの隣に座った男性はジョセフを見てちょ
っとびっくりしたような顔をしました。私は、「心配しないでください。ジョセフはとって
もいい子です」と彼に言いました。彼は、「そうだといいね、奥さん。」という顔で私を見
ました。コンサートが終わったあと、彼は私のほうを向いて「あなたが言ったことは正し
かったよ」と言いました。
私たちにとって、夢のようなとても素敵な経験でした。
レズリー・カニンガム、ミシシッピー州ハティスバーグ市