私から見た場合
As I See It.
Robert Scheiber
Rockville, MD
"Heart to Heart" Volume 18 Number 1, March 2001, Page 19
抑うつ(Depression)。それは人間の心という広大な宇宙に潜む暗黒です。何度も何度も
それを経験してきた今感じることは、少なくとも人生一度は抑うつを経験するウィリアム
ズ症候群の成人が存在することに間違いないということです。
それはまるで、人間の頭の中で目に見えないとても遠いところから急にガラガラヘビ
が飛び出してきたようなものです。眠りに落ち、起きている時と逆になったように感じま
す。それは、普段なら「パーティにで出かけようぜ」と言う人に、「家から一歩も出ないほ
うがよい」と思わせるようなものです。いつまでも泣き続けたくなったり、二度と自分自
身に戻れないように感じさせたりもします。しかし、抑うつに伴って押し寄せてくるこの
ような感覚や狂気に対しては、対応手段があります。
つい最近の私に振りかかった試練(1月20日から28日)の3日目に、この数年来診ても
らっている著名な精神薬理学者のジョン・M・リビングッド医師(Dr. John M. Livingood)
を母と共に訪れました。リビングッド医師は、バリウム(Valium)より穏やかなジアゼパム
(Diazepam 2mg)と呼ばれる薬を処方してくれました。3日以内に、私は以前の自分を取り戻
せたような気がします。1日に2回2錠ずつ飲み始め、調子が良い時は減らしました。
私が言いたいのは、症候群に関する他の症状に対応するのと同じように、介入
(intervention)を行うことがとても大切だということです。「落着いて。深呼吸をして!」
とか、「大丈夫だよ!」というような慰めの言葉が必要です。また働かず休んでください、
そうしないともっと悪くなります。
私については、そして今現在、気分はかなりよくなりました。今考えてみれば抑うつ
の期間はたんに不快な思いでであり、普段の生活に戻ることができました。
(2001年6月)
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