「世界中のだれでもみんなぼくの友だちさ」、青年期のウィリアムズ症候群における超社交性



"Everybody in the world is my friend" hypersociability in young children with Williams syndrome.

Doyle TF, Bellugi U, Korenberg JR, Graham J.
Laboratory for Cognitive Neuroscience, The Salk Institute for Biological Studies, La Jolla, California.
Am J Med Genet. 2004 Jan 30;124A(3):263-73.

ウィリアムズ症候群は稀少遺伝子障害で、循環器障害や特徴的な顔貌や山谷のある認知能力などを伴う。ウィリアムズ症候群は遺伝子領域7q11.23にある半接合が原因であり、そこにはエラスチン遺伝子(ELN)も含まれる。本研究の目的はウィリアムズ症候群の超社会性の表現が年齢と共に変化するようすを調査することである。64人のウィリアムズ症候群の両親、ダウン症候群の31人、27人の正常な対照群に対して特別な質問表(Salk Institute Sociability Questionnaire (SISQ))が送られた。こどもの年齢は1歳1ヶ月からか12歳10ヶ月の範囲があった。これまでの研究成果と同等にどのグループの分析結果を見てもウィリアムズ症候群のグループは他に比べて社会性課題の得点が研著に高い。年齢別のグループ間における比較では、超社交性は低年齢のウィリアムズ症候群の群で高く、特にウィリアムズ症候群はダウン症候群に比較してすべての年齢装で社会性全体やアプローチ手法に優れている。典型的な欠失を持つウィリアムズ症候群の一群と、それよい小さな欠失を持ち典型的なウィリアムズ症候群の症状を有する一群の検査結果を比較したが、超社交性の違いや、この症候群における社会的行動の基礎を示す摘興味ある遺伝子的手がかりはえられていない。これはウィリアムズ症候群の超社交性が発現する遺伝指的素因が含まれていることを示唆している。

(2004年1月)



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