Williams症候群児むけの健康管理(RE0034)



Health Care Supervision for Children With Williams Syndrome(RE0034)

American Academy of Pediatrics (Committee on Genetics)
Pediatrics Volume 107, Number 5 May 2001, pp1192-1204

ホームページ に掲載されていました。このホームページ上には発育曲線やチェックリストも掲載されています。

(2001年5月、2010年4月修正、2020年2月修正)
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また、米国のウィリアムズ症候群協会(WSA)の会報“Heart to Heart”にもこの資料が転載 されました。上記の表以外はこの会報を翻訳しました。

"Heart to Heart" Volume 18 Number 2, June 2001, Page 7-10

全米小児科学会は医学関係者向けの包括的な資料として「ウィリアムズ症候群に関す る指針(Policy statement)」を発行しました。

この種の資料が公開されるのは初めです。下記はその資料の抜粋です。WSAの医学 アドバイザリーメンバーが発行した医学的ガイドラインとウィリアムズ症候群発達曲線を 含む本資料全文はWSAのホームページ でご覧になれます。

(2001年9月)

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概要 初めに ウィリアムズ症候群の診断を受けた子どもに対する特別な考慮点 誕生から1歳までの健康管理(乳児期) 1歳から5歳までの健康管理(幼児期) 5歳から12歳までの健康管理(児童期) 13歳から18歳までの健康管理(青年期) 遺伝委員会(COMMITTEE ON GENETICS) 2000-2001
Christopher Cunniff, MD, Chairperson:Jaime L. Frias, MD:Celia I. Kaye, MD, PhD:
John Moeschler, MD:Susan R. Panny, MD:Tracy L. Trotter, MD

LIAISONS
Felix de la Cruz, MD, MPH, National Institute of Child Health and Human Development
John Williams III, MD, American College of Obstetricians and Gynecologists
James W. Hanson, MD, American College of Medical Genetics
Cynthia A. Moore, MD, PhD, Centers for Disease Control and Prevention
Michele Lloyd-Puryear, MD, PhD, Health Resources and Services Administration

SECTION LIAISON
H. Eugene Hoyme, MD, Section on Genetics

CONSULTANTS
Paige Kaplan, MD:Ron Lacro, MD:Karen Levine, PhD:Martin Levinson, MD, Carolyn
Mervis, PhD:Colleen A. Morris, MD:Beth A. Pletcher, MD:Barbara Pober, MD:Laurie
Sadler, MD:Paul Wang, MD

STAFF
Lauri A. Hall

【臓器及び年代別のウィリアムズ症候群に合併する医学的問題】(資料からの抜粋)
臓器症状発生率発生年代
眼と視力共働性内斜視50%幼児  
遠視50% 小児成人
聴覚慢性中耳炎50%幼児小児 
聴覚過敏90%幼児小児成人
不正咬合85% 小児成人
矮小歯95% 小児成人
循環器異常(合計)80%幼児小児成人
大動脈弁上狭窄(SVAS)75%幼児小児成人
肺動脈弁上狭窄 (SVPS)25%幼児小児成人
肺動脈末端狭窄(PPS)50%幼児  
腎動脈狭窄45%幼児小児成人
その他動脈狭窄20% 小児成人
心室中隔欠損(VSD)10%幼児  
高血圧50% 小児成人
泌尿器器質的異常20%幼児小児成人
遺尿症50% 小児 
腎石灰症5%未満幼児小児成人
逆流性尿路感染症30%  成人
胃腸摂食障害70%幼児小児 
便秘40%幼児小児成人
大腸憩室30% 小児成人
直腸脱15%幼児小児 
皮膚弛緩 (Soft Lax) 皮膚90%幼児小児成人
そけいヘルニア40%幼児  
臍ヘルニア50%幼児  
早期白髪90%  成人
筋・骨格関節過可動90%幼児小児 
関節拘縮50%幼児小児成人
とう骨尺骨融合20%幼児小児成人
脊柱後彎20%  成人
脊柱前彎40% 小児成人
歩行不良60% 小児成人
カルシウム高カルシウム血症15%幼児 成人
高カルシウム尿症30%幼児小児成人
内分泌甲状腺機能減退2%幼児小児成人
思春期早発
(真性の思春期早発症であることは稀)
50% 小児 
糖尿病15%  成人
肥満30%  成人
神経過剰深部腱反射75% 小児成人
キアリT型奇形10%幼児小児成人
中心性低緊張80%幼児小児 
末梢性低緊張50% 小児成人
認知発達遅延95%幼児小児 
精神遅滞75% 小児成人
境界域知的機能20% 小児成人
正常域知的機能5% 小児成人
視空間構造認知障害95% 小児成人
行動注意欠陥/多動障害70% 小児 
一般不安症80% 小児成人


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