Williams症候群(米国遺伝学専門雑誌の特集)
ウィリアムズ症候群に関する特集が“American journal of medical genetics. Part C, Seminars in medical genetics, 2010 May 15;154C(2):”に掲載されていました。PubMedによれば以下の10編の論文から構成されているようなので、まとめて紹介します。
序文:ウィリアムズ症候群
ウィリアムズ症候群の動物モデル
ウィリアムズ症候群領域の逆位はウィリアムズ症候群の子どもを持つ親に数多く見られる共通的な遺伝子多型である
ウィリアムズ症候群の子どもの認知と行動の特徴:治療法における意味
ウィリアムズ症候群の子どもと大人の聴覚機能と難聴:他は正常な人の蝸牛機能障害
ウィリアムズ症候群の子どもにおける感覚調節異常
ウィリアムズ症候群の子どもや青年の不安症の長期的経過
ウィリアムズ症候群の大人は糖尿病や糖尿病前症の発生頻度が高い
ウィリアムズ症候群の関節脱臼や脊柱側弯症に関連するアルファー1アンチトリプシン欠乏症対立遺伝子
ウィリアムズ症候群の大人に対する遺伝相談:その初日
(2010年5月)
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Introduction: Williams syndrome.
Morris CA.
cmorris@medicine.nevada.edu
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):203-8.
序文:ウィリアムズ症候群
ウィリアムズらによってウィリアムズ症候群が記述(Williams et al. (1961); Circulation 24:1311-1318)されてから50年近くが経過したが、科学者たちの調査対象は、この症候群の小さな集団における識別・定義・記述から、遺伝子型と表現型の関連・ヒトおよび動物のモデルによる病態生理学的検査・大きなコホート集団に対する治療成績などに移っている。この稀少症候群を研究することで細胞外基質の構造や機能に対する洞察を得ることができ、ゲノム構造や再構成の理解をすすめ、学習・言語・行動の基礎となる遺伝子の働きが明らかになり始めている。現在行なわれている研究の成果は、今日現在の治療を推奨することにとどまらず、さらに追加研究が必要な分野を明らかにし、将来可能になると考えられる治療方法を示唆する。
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Animal models of Williams syndrome.
Osborne LR.
Department of Medicine and Molecular Genetics, University of Toronto, 7360 Medical Sciences Building, 1 King's College Circle, Toronto, ON, Canada.
lucy.osborne@utoronto.ca
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):209-19.
ウィリアムズ症候群の動物モデル
この数年、研究者はウィリアムズ症候群にみられる複雑な表現型に各遺伝子がどのような影響を与えているかを分析するために、種々のマウスモデルを作り出した。ヒトの遺伝子状態を現すような動物を作り出すため、マウスのゲノムを簡単に操作することが可能で、無発現変異・低形質変異・点突然変異や、数多くの遺伝子を含む欠失をコピーすることもできる。今日存在するマウスモデルは、ウィリアムズ症候群におけるELN・BAZ1B・CLIP2・GTF2IRD1の半接合を意味するものであり、ウィリアムズ症候群領域の広範囲にわたって欠失させた新しいマウスは特定遺伝子の半接合に関する相加効果や組み合わせ効果の可能性を理解することに貢献する。しかし、ヒトにおけるハプロ不全を構成する遺伝子がすべてマウスで同じではないことや、遺伝子的背景の効果が多くの表現型に対する浸透率に有意な影響を与えていることが判明した。このように、マウスモデルはとても有効な道具ではあるが、この研究から得られる情報は注意深く理解する必要がある。それでも、マウスモデルはウィリアムズ症候群の基礎的な神経解剖学・神経生理学・分子経路に関する価値ある情報を提供し、将来は治療学の発達や検証を行なうための基本的な道具になると思われる。
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Inversion of the Williams syndrome region is a common polymorphism found more frequently in parents of children with Williams syndrome.
Hobart HH, Morris CA, Mervis CB, Pani AM, Kistler DJ, Rios CM, Kimberley KW,
Gregg RG, Bray-Ward P.
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):220-8.
ウィリアムズ症候群領域の逆位はウィリアムズ症候群の子どもを持つ親に数多く見られる共通的な遺伝子多型である
ウィリアムズ症候群は染色体7q11.23にあるDNAの1.55Mb(26個の遺伝子を含む)分の欠失を原因とする多臓器障害である。この領域はそのゲノム構造のために組み換えを起こしやすい。ウィリアムズ症候群染色体領域(Williams syndrome chromosome region (WSCR))の欠失は孤発性に発生する。家族性再発の可能性をより正確に理解し、この領域におけるゲノム組み換えの発生率を調査するために、ウィリアムズ症候群の子ども257人と彼らの両親を調査した。分裂中期FISH法を利用して発端者の欠失サイズを確定し、分子遺伝的手法を利用して欠失染色体を受け渡した親を特定し、静止期FISH法を利用して両親のウィリアムズ症候群染色体領域における逆位状況を調査した。欠失の原因となった親のグループにおけるウィリアムズ症候群染色体領域の逆位の存在率は24.9%だった。これに対して欠失の原因となっていない親のグループにおける逆位の存在率(一般集団における存在率の合理的な推定値)は5.8%だった。欠失染色体を受け渡した親や、逆位遺伝子多型を保有する人に関して、有意な性差は見られない。ウィリアムズ症候群染色体領域に逆位の半接合を有するは穂やと、逆位がない母親との間で自然流産発生率にも差はみられない。我々は親がウィリアムズ症候群染色体領域の逆位に注目してウィリアムズ症候群の子どもを1人もつ可能性を計算した。逆位の半接合がある場合は1750人に1人であり、逆位がない場合は9500人に1人である。
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Cognitive and behavioral characteristics of children with Williams syndrome:implications for intervention approaches.
Mervis CB, John AE.
Department of Psychological and Brain Sciences, 317 Life Sciences Building, University of Louisville, Louisville, KY 40292, USA. cbmervis@louisville.edu
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):229-48.
ウィリアムズ症候群の子どもの認知と行動の特徴:治療法における意味
染色体7q11.23領域にある25個の遺伝子の微少欠失を原因とする遺伝子病であるウィリアムズ症候群の人の姿は、様々なメディアを通じて一般家庭に届いている。ここでの描写は、かなりの知的障害があるにも関わらず言語能力はほとんど正常に思える、基本的な社会性基準を限定的にしか理解できないように思えるのに非常に社交的で有効で気であるなど、しばしばウィリアムズ症候群の人にとってはまったく逆説的である。これらのウィリアムズ症候群に対する描写が基礎科学者の興味をひきつける一方で、その後に行なわれる研究の結果はもっと微妙な眺望があらわれる。例えば、ウィリアムズ症候群の子どもは全般的な「正常に近いレベル」の言語能力というよりも、全般的知的能力から期待されるレベルの具象的語彙や言語短期記憶や文法能力に比較的優れている一方で、関連や抽象的な言語や語用論(言語の社会的利用法)にかなりな弱さを示す。ウィリアムズ症候群の行動的表現型のもっと完全な特徴をまとめるために、ウィリアムズ症候群の子どもに関する知的能力や言語発達・記憶発達・実行能力発達・適応行動能力・学習に関連する行動などを取り上げた最近の研究を集約した。最後に、ウィリアムズ症候群の子どもの持っている能力を最大限に発揮するための療育法についても簡単に検討した。
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Auditory function and hearing loss in children and adults with Williams syndrome:cochlear impairment in individuals with otherwise normal hearing.
Marler JA, Sitcovsky JL, Mervis CB, Kistler DJ, Wightman FL.
jeffrey.marler@osumc.edu
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):249-65.
ウィリアムズ症候群の子どもと大人の聴覚機能と難聴:他は正常な人の蝸牛機能障害
難聴は学齢期から大人まで幅広いウィリアムズ症候群の患者に共通的にみられる。比較的少ない被験者に対して行なわれた先行研究によれば、ウィリアムズ症候群における難聴は早期から始まって進行することが指摘されているが、聴力表現型や難聴の範囲の特徴はまだ十分明らかになっていない。耳鏡検査、鼓膜聴力検査、空気伝導(利用できる場合は骨伝導)行動検査、歪成分耳音響放射(DPOAEs)などの標準的聴力測定器を利用して、聴覚感受性と外有毛細胞機能の検査を行なった。5.33歳から59.50歳のウィリアムズ症候群患者81人を調べた。被験者のうち学齢期の63%と成人の92%に軽度から中度の難聴があった。難聴のうち少なくとも50%は感音性であった。歪成分耳音響放射検査では行動的結果を示した。特徴的なことは、歪成分耳音響放射検査において両耳とも4,000-Hz DPOAE IO(input/output)の聴力範囲を示す正常な被験者14人中12人が外有毛細胞機能障害と蝸牛圧迫異常を呈した。この結果からウィリアムズ症候群において難聴は共通的にみられることがあきらかになった。さらに、行動的な閾値としては「正常」な聴力を有するウィリアムズ症候群の人にも、臨床的には現れない障害や検知されない蝸牛の病態を有する可能性がある。この結果は、他は正常な人にも蝸牛機能障害があることを示唆する。同じグループのDPOAE IOからは、長時間の騒音曝露で受ける障害をもつグループに特徴的にみられる増殖機能(growth function)があることが判明した。発見されたこれら一連の特徴から、ウィリアムズ症候群の人は騒音性難聴(訳者注:長時間の騒音曝露で発症する慢性進行性の感音性難聴の一種)になるリスクが高い可能性がある。ウィリアムズ症候群の人に対して推奨される聴能学的検査や、学校の内外におけるこの人々に適した環境に関して提案を行なう。
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Sensory modulation impairments in children with Williams syndrome.
John AE, Mervis CB.
Department of Psychological and Brain Sciences, University of Louisville, Louisville, KY 40292, USA. aejohn11@gwise.louisville.edu
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):266-76.
ウィリアムズ症候群の子どもにおける感覚調節異常
感覚器で検知された情報を組織化する能力(感覚調節:sensory modulation)があることで、我々は出会った刺激、学習促進、社会的行動、日常生活等に対して適切に対応できる。我々は、ウィリアムズ症候群の子どもは感覚調節が下手な兆候があり、その異常の結果が表現型に現れているという仮説をたてた。4.00歳から10.95歳のウィリアムズ症候群の子ども78人を被験者とした。両親が実施したShort Sensory Profile(SSP)評価によれば、ほとんどの子どもが明確な感覚調節問題をかかえていた。クラスター分析を行なったところ、感覚調節異常のレベルが異なる2つのクラスターの存在が判明した。重度の障害を呈するグループは、軽度のグループに比べて適応機能や遂行機能に劣り、問題行動が多く、難しい気性を示す。
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Longitudinal course of anxiety in children and adolescents with Williams syndrome.
Woodruff-Borden J, Kistler DJ, Henderson DR, Crawford NA, Mervis CB.
Department of Psychological and Brain Sciences, University of Louisville, Louisville, KY 40292, USA. j.woodruff-borden@louisville.edu
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):277-90.
ウィリアムズ症候群の子どもや青年の不安症の長期的経過
45人のウィリアムズ症候群の子どもや青年の不安症の長期的経過を調査した。子どもの年齢は評価開始時点で4歳から13歳だった。彼らの児童向けDSM-W診断結果を評価するため、親が最長で1年の間隔で3回から9回の構造化診断問診を受けた。最初の評価時点で被験者の60%が少なくとも1回の不安症の診断を受けていた。82.2%は研究対象期間内に不安症の診断を受けた。最初の診断から5年の間に慢性的で持続的な不安症を有する人は、不安症を有する人の62.2%であった(全被験者の51.1%に相当する)。最も多い診断は特異的恐怖症や全般性不安障害だった。多段階ロジスティック回帰モデルを使って不安症・特異的恐怖症・大きな音に対する恐怖症などの存在を見積もった。陽性の診断を受けたと表明している人の発達軌跡を調査したところ、陽性の診断を受ける割合は年齢とは無関係であった。知能指数は不安症の有無と有意な相関はない。しかし、実行機能と不安症の間には有意な相関が存在し、不安症の診断を受けた場合行動規制のスコアが上昇したり、情動や行動の抑制コントロールに問題がある。これらの知見を元に、不安症の長時間持続や、ウィリアムズ症候群の子どもや青年が戦っている不安症発生の高いレベルに取り組む治療法の開発や検証方法について検討する。
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High prevalence of diabetes and pre-diabetes in adults with Williams syndrome.
Pober BR, Wang E, Caprio S, Petersen KF, Brandt C, Stanley T, Osborne LR, Dzuria J, Gulanski B.
Center for Human Genetics, Simches Research Building, 185 Cambridge Street, Rm 222, Boston, MA 02115, USA. pober.barbara@mgh.harvard.edu
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):291-8.
ウィリアムズ症候群の大人は糖尿病や糖尿病前症の発生頻度が高い
ウィリアムズ症候群の大人28人に標準経口ブドウ糖負荷試験を実施した。ウィリアムズ症候群被験者の4分の3は異常なブドウ糖曲線を呈し、ブドウ糖負荷障害を示す糖尿病や糖尿病前症の診断を受ける基準に一致していた。空腹時血糖平均値やインスリンレベル中央値は、全ウィリアムズ症候群コホート集団と性別・年齢・BMIを一致させた対照群の間で有意な差は無かったが、曲線下のブドウ糖領域はウィリアムズ症候群被験者のほうが大きい。HbA1cレベルによる糖尿病の診断は経口ブドウ糖負荷試験ほど信頼性はない。ブドウ糖調節障害が高い頻度でみられることは、ウィリアムズ症候群の大人に対しては糖尿病のスクリーニングを行なう必要性を示しており、診断を受けた場合は標準的な医学的治療を受けるべきである。ウィリアムズ症候群染色体領域(WSCR)にマッピングされる遺伝子の半接合が、ウィリアムズ症候群において糖尿病が高い頻度でみられることの主要な原因だと考えられる。WSCRに位置し、インスリンの放出を担い、マウスにおいてStx-1aの発現が異常であればブドウ糖の代謝異常を呈することから、Syntaxin-1Aが主要な遺伝子候補である。
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Alpha 1 antitrypsin deficiency alleles are associated with joint dislocation and scoliosis in Williams syndrome.
Morris CA, Pani AM, Mervis CB, Rios CM, Kistler DJ, Gregg RG.
Department of Pediatrics, University of Nevada School of Medicine, NV, USA.
cmorris@medicine.nevada.edu
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):299-306.
ウィリアムズ症候群の関節脱臼や脊柱側弯症に関連するアルファー1アンチトリプシン欠乏症対立遺伝子
エラスチンのハプロ不全は、しわがれ声・大動脈弁上狭窄症(SVAS)・ヘルニア・腸や膀胱の憩室症・柔らかい皮膚・関節障害等を含むウィリアムズ症候群の表現型のかなりの部分に影響を及ぼしている。ウィリアムズ症候群集団において全結合組織の徴候や症状は変異に富んでいるが、年齢や性別以外で表現型に影響を及ぼす因子はほとんど知られていない。我々は205人のウィリアムズ症候群患者のSERPINA1突然変異を調査した。SERPINA1はエラスターゼの抑制物質であるアルファー1アンチトリプシン(AAT)をコードする遺伝子である。典型的なウィリアムズ症候群欠失とSERPINA1遺伝子型がPiMSかPiMZを有する患者は、SERPINA1遺伝子型がPiMMの患者に比べて関節脱臼や脊柱側弯症になりやすい。しかし、AAT欠乏症の状態を有する患者でもそけいヘルニアの存在や大動脈弁上狭窄症の重症度との間に相関はない。この発見はエラスチン代謝において重要な遺伝子群がウィリアムズ症候群における結合組織障害の変異に影響を与える候補である可能性を示す。
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Genetic counseling of adults with Williams syndrome: a first study.
Farwig K, Harmon AG, Fontana KM, Mervis CB, Morris CA.
Department of Pediatrics, University of Nevada School of Medicine, NV, USA.
Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2010 May 15;154C(2):307-15.
ウィリアムズ症候群の大人に対する遺伝相談:初めての研究
ウィリアムズ症候群の大人43人に対して行なった遺伝相談に関する研究の報告をする。参加者はウィリアムズ症候群が起こる原因を知っているかどうかを最初にた質問される。遺伝相談の内容は、ウィリアムズ症候群の遺伝的側面、再発リスク、参加者の文化・社会的話題に対する態度にに焦点があてられる。参加者の49%は自分の子どもがウィリアムズ症候群だとしても問題がないか幸せだと答え、44%は動転するか悲しいと答え、5%はわからないと回答した。動転する・悲しいと答えたグループは問題ない・幸せと答えたグループより有意に年齢が高く、前者のグループのほとんどの人たちが子どもを持つ予定はないと答えている。遺伝相談後のセッションで、参加者は前に提示された事実を思い出すように求められる。81%は自分たちがウィリアムズ症候群の子どもを持つ可能性を正確に答えた。53%は五分五分の可能性を「高い」と受け取っていた。遺伝相談後、61%は教えられたことを述べることができ、88%は子どもにウィリアムズ症候群の出生前診断を受けさせたいと述べた。98%は他人にも遺伝相談を勧めると語った。この研究で行なわれたようなタイプの遺伝相談であれば、ウィリアムズ症候群(知的障害を呈するが、具象的言語能力と言語の丸暗記能力に比較的優れている遺伝子疾患)の患者の大部分はウィリアムズ症候群の簡単な遺伝学的事実を学ぶ力があり、遺伝相談セッションで行なわれる典型的な文化・社会的質問に答えたいと積極的に考えていることが、この実験で示された。
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