WhatsAppツールを用いて229人のウィリアムズ症候群患者に実施した全国的調査データ
Nationwide questionnaire data of 229 Williams-Beuren syndrome patients using WhatsApp tool.
Pires LVL(1), Ribeiro RL(2), Sousa AM(3), Linnenkamp BDW(1), Pontes SE(1), Teixeira MCTV(4), Befi-Lopes DM(5), Honjo RS(1), Bertola DR(1), Kim CA(1).
Author information:
(1)Universidade de S?o Paulo, Faculdade de Medicina, Hospital das Cl?nicas, Instituto da Crian?a, Unidade de Gen?tica, S?o Paulo SP, Brazil.
(2)Universidade Federal de Uberl?ndia, Faculdade de Engenharia Civil, Uberl?ndia MG, Brazil.
(3)Universidade de Bras?lia, Bras?lia DF, Brazil.
(4)Universidade Presbiteriana Mackenzie, Programa de P?s-Gradua??o em Dist?rbios do Desenvolvimento, S?o Paulo SP, Brazil.
(5)Universidade de S?o Paulo, Faculdade de Medicina, Departamento de Fisioterapia Fonoaudiologia e Terapia Ocupacional, S?o Paulo SP, Brazil
Arq Neuropsiquiatr. 2021 Nov;79(11):950-956. doi: 10.1590/0004-282X-ANP-2020-0450.
背景:ウィリアムズ症候群は7q11.23領域の微小欠失を原因とする多システム疾患である。常染色体優性遺伝を呈する家族性症例が報告されているが、大部分は孤発性である。
目的:ウィリアムズ症候群患者の主訴や臨床徴候を調査すること。
手法:2017年3月から7月の間に、WhatsAppツールを通じてブラジルウィリアムズ症候群協会に登録されている患者の両親757人に質問表を送った。
結果:合計229人の親が調査に回答した。診断を受けた年齢は2日から34歳(中央値は3歳)だった。親から報告された主要な臨床徴候は腹部仙痛(83.3%)、成長障害(71.5%)、1歳までの採餌困難(68.9%)、耳炎(56.6%)、尿路感染症(31.9%)、思春期早発症(27.1%)、脊柱側弯症(15.9%)。循環器異常は患者の66%に存在し、最も多い症状は大動脈弁上狭窄(36%)である。動脈性高血圧は23%から報告された。高カルシウム血症は患者の10.5%で報告されており、最も多い時期は生後1年間である。聴覚過敏と超社交性が最も多い共通的な訴え(両方とも89%でみられる)である。それ以外の親から報告されている行動的、精神神経的徴候には、注意欠陥(89%)、怒り発作(83%)、過度な恐怖(66%)、抑うつ(64%)、不安(67%)、性欲過剰(33%)が含まれる。最も多い訴えは音に対する過敏性、話好きな性格、感情的依存、学習障害である。98.3%の親は家族遺伝性を否定している。
結論:ウィリアムズ症候群は、言語や学校における学習障害、行動面や精神的な問題を含む様々な臨床合併症があることから、異なる医療専門家達による緊密な経過観察を必要とする。
(2021年12月)
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