ウィリアムズ症候群責任領域の重複:症例報告と表現型スペクトラムのさらなる描写



Duplication of the Williams-Beuren critical region: case report and further delineation of the phenotypic spectrum.

Orellana C, Bernabeu J, Monfort S, Rosello M, Oltra S, Ferrer I, Quiroga R, Martinez-Garay I, Martinez F.
Unidad de Genetica y Diagnostico Prenatal, Hospital Universitario La Fe, Valencia, Spain.
BMJ Case Rep. 2009;2009. pii: bcr06.2009.1996. Epub 2009 Jul 5.

ウィリアムズ症候群責任領域(Williams-Beuren critical region (WBCR))が重複している患者はこれまでに12人しか報告されておらず、様々な発達、精神運動、言語地帯などがあり、顕著な異形特徴はない。本論文では新しいウィリアムズ症候群責任領域微少重複の症例を報告し、この重複で表現型が広い変化することを示す。ウィリアムズ症候群責任領域の微少重複は自閉的スペクトラム症状と関連している可能性があるが、本症例を同じく、報告症例の多くはこの行動的特徴を示していないどころか、超社会的性格を示してさえいる。本症例とこれまでに報告された12の症例のレビューから、ウィリアムズ症候群責任領域の重複はウィリアムズ症候群責任領域欠失と同じドメインに影響をあたえているが、社会的関係(自閉症的対超社会的)、言語(表出言語の障害対カクテルパーティ的発話)、視空間(重度対正常)、精神遅滞(重度対軽度)、異形症(重度対軽度)などの特徴においては対極をなす領域に分類される。

(2011年7月)



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