ウィリアムズ症候群責任領域にあるGTF2iと自閉症スペクトラム障害との関連



Association of GTF2i in the Williams-Beuren syndrome critical region with autism spectrum disorders.

Malenfant P, Liu X, Hudson ML, Qiao Y, Hrynchak M, Riendeau N, Hildebrand MJ, Cohen IL, Chudley AE, Forster-Gibson C, Mickelson EC, Rajcan-Separovic E, Lewis ME, Holden JJ.
Department of Physiology, Queen's University, 191 Portsmouth Avenue, Kingston, ON, Canada.
J Autism Dev Disord. 2012 Jul;42(7):1459-69. doi: 10.1007/s10803-011-1389-4.

ウィリアムズ症候群で欠失している7q11.23領域の重複は自閉症スペクトラム障害と関連づけられている。1142人の自閉症スペクトラム障害患者からこの重複をスクリーニングした結果、重度の表現言語障害と不安症を有する女児から1.5Mbの重複が特定された。複数の自閉症患者を含む2家系コホートにおいて3種類の遺伝子(STX1A , CYLN2 and GTF2i)のタグSNPに対する家系研究を行ったところ、コホート1および組合せ家系において2種類のGTF2iのSNPとそのハプロタイプに強い相関がみられた。このリスクがある対立遺伝子とハプロタイプは社会的相互作用と過度の反復行動に関する重度の障害と関連する。この発見は、過度の社会的相互作用障害と反復行動を呈していて本重複を有すると有していない患者における自閉症の病因論にGTF2i遺伝子が重要であることを示唆している。

(2012年12月)



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