Williams症候群に特徴的な心血管病変のみを有しELN遺伝子の1塩基変異を認めた1例
寺下新太郎1)、仲岡英幸1)、伊吹圭二郎1)、小澤綾佳1)、廣野恵一1)、市田蕗子1)、足立雄一1)、藤田修平2)、中西敏雄3)
富山大学医学部小児科学教室1)、富山県立病院2)、東京女子医科大学3)
日本小児科学会雑誌 Vol.119 No.3 2015年3月1日 645ページ
Williams(WBS)の心血管病変として大動脈弁上狭窄(SVAS)を認める。SVASを有するが、染色体の欠失なく、遺伝子解析でELN遺伝子の1塩基変異を認めた1例を経験した。症例は10か月女児。出生時チアノーゼを認め、エコーでSVASと判断した。WBSを疑いFISH法を提出したが陰性、ELN遺伝子解析を行い、Exon24内のナンセンス変異を認めた。SVASを有する場合、FISH陰性であってもELS遺伝子解析を行うことで、病状を把握し治療介入を行うことができると考えた。
(2015年11月)
目次に戻る