ウィリアムズ症候群患者でGTF2IRD2欠失の有無における認知、行動、適応のプロフィール
Cognitive, Behavioral, and Adaptive Profiles in Williams Syndrome With and Without Loss of GTF2IRD2.
Serrano-Ju?rez CA(1), Venegas-Vega CA(2), Y??ez-T?llez MG(1), Rodr?guez-Camacho M(1), Silva-Pereyra J(1), Salgado-Ceballos H(3), Prieto-Corona B(1).
Author information:
(1)1Laboratorio de Neurometr?a, Facultad de Estudios Superiores Iztacala,UNAM, Los Reyes Iztacala,Tlalnepantla,Estado de M?xico,CP.
(2)2Servicio de Gen?tica,Hospital General de M?xico "Dr. Eduardo Liceaga", Cuauht?moc,CDMX,CP.
(3)3Unidad de Investigaci?n M?dica en Enfermedades Neurol?gicas,Hospital de Especialidades, CMN "Siglo XXI",IMSS.
J Int Neuropsychol Soc. 2018 Oct;24(9):896-904. doi: 10.1017/S1355617718000711.
ウィリアムズ症候群は神経発達疾患であり、染色体7q11.23領域の半接合微小欠失を原因とする。たいていの場合、変異領域は24個程度の遺伝子をコードする1.5Mb以下の配列から構成される。ウィリアムズ症候群患者の5-8%は1.8Mbを超える大きさの欠失を有していて、追加で2個の遺伝子の欠失があり、その一つがGTF2IRD2である。今現在、ウィリアムズ症候群患者の神経心理学的な表現型に対するGTF2IRD2欠失の影響に関する共通認識はない。
目的:
本研究はウィリアムズ症候群の認知、行動、適応のプロフィールにおけるGTF2IRD2の役割を同定することである。
手法:
ウィリアムズ症候群と診断された12人の被験者が参加した。4人はGTF2IRD2が欠失(非典型的なウィリアムズ症候群グループ)で、8人は欠失していない(典型的なウィリアムズ症候群グループ)。年齢範囲は両グループとも7歳-18歳である。各患者の7q11.23領域の欠失範囲は染色体マイクロアレイ解析で確定した。認知、行動、適応の能力は一連の神経心理学的検査で評価した。
結果:
典型的なウィリアムズ症候群グループに比べて、GTF2IRD2が欠失した非典型的なウィリアムズ症候群グループは視空間能力の障害が重く、行動障害もより顕著であり、これらは主として社会的認知の構築に関連している。
結論:
これらの発見は、社会的認知やある一定視空間能力に関連するウィリアムズ症候群の行動特徴の重症度に関するGTF2IRD2遺伝子の影響を示す新たな証拠を提示する。
(2018年11月)
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