ウィリアムズ症候群胎児の子宮内表現型の特徴と文献レビュー
Intrauterine phenotype features of fetuses with Williams-Beuren syndrome and literature review.
Yuan M(1), Deng L(1), Yang Y(1), Sun L(1).
Author information:
(1)Department of Fetal Medicine and Prenatal Diagnosis Center, Shanghai First Maternity and Infant Hospital, Tongji University School of Medicine, Shanghai, China.
Ann Hum Genet. 2020 Mar;84(2):169-176. doi: 10.1111/ahg.12360. Epub 2019 Nov 11.
ウィリアムズ症候群(Williams-Beuren syndrome :WBS)は、7q11.23領域の染色体のヘテロ接合欠失によって引き起こされる、明確に定義された多臓器染色体障害である。超音波によるウィリアムズ症候群の出生前診断だけでなく、ウィリアムズ症候群の出生前の構造的変異を特徴付ける複数の遺伝的手法を検討した。拡張された非侵襲的出生前検査(NIPT-plus)は、妊娠第1期の胎児染色体異数性およびゲノム全体の微小欠失/微小重複症候群のリスク評価のための定型的な出生前高度スクリーニングとして選ばれた。妊娠第2期および第3期に、ウィリアムズ症候群7人の出生前症例に対して侵襲的検査、超音波機能、細胞遺伝学、単一ヌクレオチド多型配列(SNPアレイ)、および蛍光定量PCR(QF-PCR)を行った結果について評価された。 7人の胎児の非侵襲的出生前検査の結果は低リスクであった。核型分析結果が陰性であったため、すべての潜在的異常は単一ヌクレオチド多型配列によって検出された。その後、さらに蛍光定量PCRで7人の欠失を確認した。我々の症例を文献の出生前症例10件と組み合わせると、最も一般的な超音波検査の特徴には子宮内発育遅延(82.35%、14/17)および先天性心血管異常(58.82%、10/17)だった。心血管障害の症状には、主に大動脈弁上狭窄(40%、4/10)、心室中隔欠損(30%、3/10)、大動脈縮窄(20%、2/10)、および末梢性肺動脈狭窄(20% 、2/10)が含まれる。我々の知る限りでは、本研究は詳細な分子分析を用いたウィリアムズ症候群症例の最初で最大の出生前研究である。持続性左上大静脈と右大動脈弓心血管の障害が複合した大動脈縮窄症は、我々の研究で初めて報告される出生前のウィリアムズ症候群症例である。
(2020年11月)
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