多様な臨床症状を呈する家族性ウィリアムズ症候群



Familial Williams-Beuren syndrome showing varying clinical expression.

Pankau R, Siebert R, Kautza M, Schneppenheim R, Gosch A, Wessel A, Partsch CJ
Children's Hospital, St. Bernward Krankenhaus, Hildesheim, Germany.
Am J Med Genet 2001 Feb 1;98(4):324-329

ウィリアムズ症候群は隣接遺伝子症候群の一種で、ほとんどが特発的に発生し、発生率は 13,700分の1から25,000分の1と見積もられている[Grimm and Wesselhoeft, 1980; Martin et al., 1984; Udwin, 1990]。一卵性双生児で双方がウィリアムズ症候群である事例と、 二卵生双生児で片方がウィリアムズ症候群である事例が報告されている。さらに、1993年 には家族性の数例が報告されている。しかし臨床的診断が分子遺伝子的に確認された患者 は2名のみである。我々は、母親から娘にウィリアムズ症候群が遺伝した2家族の事例を 報告する。患者4人とも7q11.23の位置が典型的な半接合欠失 [46,XX, ish,del(7)(q11.23q11.23) (ELN/LIMK1/D7S-613x1, D7S486/D7S522x2)]を示しているが、 臨床症状は家族内でも家族間でも大きく異なっている。

(2001年2月)



目次に戻る