ウィリアムズ症候群:反回性ゲノム突然変異のモデル
Williams-Beuren syndrome: a model of recurrent genomic mutation.
Alberto L, Jurado P.
Facultat de Ciencies de la Salut i Vida, Universitat Pompeu Fabra, Barcelona, Spain. luis.perez@cexs.upf.es
Horm Res 2003;59 Suppl 1:106-13
ウィリアムズ症候群は領域aneusomy症候群であり、症状としは循環器系・結合組織系・内分泌系・中枢神経系に影響がある。大部分の患者には7q11.23領域にあるおよそ1.5Mbの欠失が共通していて、そん部位には多くの遺伝子が存在することが報告されている。非定型的に小さな欠失を持つごく少数の患者の欠失部位の調査から、2個程度の遺伝子の片側欠失が、表現型の相加的影響を与えていることが示唆されている。循環器系狭窄はエラスチン遺伝子の片側欠失を原因としている一方、認知障害の責任遺伝子は欠失のテロメア側の端に位置するCYLN2とGTF2Iを含んでいるようである。領域特異的で強大な領域複製の存在が不正対合を引き起こし、その結果欠失を引き起こす染色体内や染色体間の不等交差が発生する。7q11.23領域にある大規模な反復配列の逆位や欠失/挿入などの非定型的な対立遺伝子と複製領域の不正な位置での組み替えが、欠失を子どもに伝えた側の親の約35%に見られる。7q11.23領域におけるゲノムの不安定性はこの領域のゲノム構造に直接関係している。
(2003年3月)
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