ウイリアムス症候群における肺動脈末端狭窄症の自然治癒

Spontaneous Regression of Peripheral Pulmonary Artery Stenosis in Williams Syndrome

Haruo Miyamura, M.D., Hiroshi Watanabe, M.D., Shoh Tatebe, M.D. and Shoji Eguchi, M.D.
(Jpn Circ J 1996; 60: 311-314)
Mailing address: Haruo Miyamura, M.D., Department of Thoracic and Cardiovascular Surgery,
Niigata University School of Medicine, Asahi-machi1-757, Niigata City 951, Japan



女児が肺動脈末端狭窄症(複数の部位で発生)を持つウイリアムス症候群と診断されてから、 17年間経過を観察した。経過観察の間に心臓カテーテル検査を3回実施し、時間とともに 狭窄が徐々に快方に向かっていることがわかった。狭窄部位の収縮期圧の降下は最初 77-79 mmHg あったが、17才の時には、23-29 mmHg まで減少した。ウイリアムス症候群の大 動脈狭窄が進行する傾向にあるのに対して、肺動脈末端狭窄は狭窄部位の改善が見られる。 ウイリアムス症候群の場合、肺動脈末端狭窄の拡張を目的としたカテーテル手術の適 用は、慎重な検討を要する。

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