ウイリアムス症候群の患者の動脈高血圧と血圧プロフィール



(Arterial hypertension and blood pressure profile in patients with Williams-Beuren syndrome)

Arterielle Hypertension und Blutdruckprofil bei Patienten mit Williams-Beuren-Syndrom.
Wessel A; Motz R; Pankau R; Bursch JH
Klinik fur Padiatrische Kardiologie, Georg-August-Universitat, Gottingen.
Z Kardiol (GERMANY) Apr 1997, 86 (4) p251-7, ISSN 0300-5860
Languages: GERMAN Summary Languages: ENGLISH
Document type: JOURNAL ARTICLE English Abstract

ウイリアムス症候群を持つ142人の子供・青年・若い成人(女性62人、男性80人; 年齢の中央値 6.5 才(0.1〜34.3才))の血圧を測定する事によって、高血圧と24時間の血 圧パターンが調査された。さらに、45人(女性21人、男性24人;年齢の中央値 7.8 才(1 〜23.8才))の患者の外来で測定した血圧も参考にされた。測定結果からは、142人の患者 の46.5%に収縮期高血圧が見られ、36.6%には拡張期高血圧が見られた(測定血圧が95パー センタイルを超えるもの)。外来のデータによれば、45人の患者の42.2%が高血圧(平均動 脈血圧が平均+2SDを超えるもの)であった。高血圧患者の夜間の血圧降下は正常範囲であ ったが、正常血圧の患者の場合は減少していた(p < 0.01)。男性のほうが女性より高血圧 になりやすい(46% 対 38%)。高血圧の患者は、正常血圧の患者より肥満度(body mass index) が高い(19.5 vs 16.6 kg/m2, p < 0.05)。正常血圧でも高血圧でもウイリアムス症候群の 患者の平均心拍数は、昼間も夜間も高くなっている (p < 0.02)。夜間に高いのは、夜間の 血圧降下が減少していることによる。ウイリアムス症候群の患者の高血圧罹患数はおよそ 40%に達しており、健康な子供や若い成人に比べて4倍から8倍である。24時間の血圧パタ ーンと高い心拍数は、循環器系の病気による動脈硬化の悪化と交感神経活性の増大が高血 圧の発生の重要な役割を担っていることを示している。この為に、効果的な高血圧治療法 は難しい。我々の経験から、ベータ遮断剤がウイリアムス症候群の患者には有効であるこ とが多い。

(1997年10月)



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