ウイリアムス症候群におけるびまん性大動脈弁上狭窄の外科治療



[Surgical treatment of diffuse supravalvular aortic stenosis with Williams syndrome]

須藤 義夫; 高原 善治; Sunazawa T
Division of Cardiovascular Surgery, Funabashi Municipal Hospital, Chiba, Japan.
千葉県 船橋市立医療センター 心臓血管外科
Nippon Kyobu Geka Gakkai Zasshi (JAPAN) May 1997, 45 (5) p764-8,ISSN 0369-4739
Languages: JAPANESE Summary Languages: ENGLISH
Document type: JOURNAL ARTICLE English Abstract

5歳の男児が、心雑音と心電図異常のために当病院に入院した。特徴ある容貌をしている のと同時に精神発達遅滞があった。大動脈X線写真撮影を行った結果、バルサバル洞から 大動脈弓までが形成不全であった。さらに、大動脈弓の基底部分にも形成不全があった。 びまん性大動脈弁上狭窄と診断された。カテーテル検査の結果、左心室と下行大動脈の間 の圧較差は 74 mmHg に達した。このため外科手術が必要であった。人工心肺と超体温療法 による心臓停止下で、大動脈の形成不全病変部分と大動脈弓がDacron パッチを使って拡張 された。術後の経過に問題は無かった。カテーテル検査の結果、圧較差は 7 mmHg まで減 少した。このタイプの大動脈弁上狭窄は極めてめずらしい。長期予後の評価については、 今後フォローする必要がある。

(1997年10月)



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