ウィリアムズ症候群における心臓再分極異常



Abnormalities of Cardiac Repolarization in Williams Syndrome

R. Thomas Collins II MD, Peter F. Aziz MD, Marie M. Gleason MDa, Paige B. Kaplan MBBCh and Maully J. Shah MBBS
Division of Cardiology, The Children's Hospital of Philadelphia, Philadelphia, Pennsylvania
The American Journal of Cardiology, Available online 11 August 2010

ウィリアムズ症候群は出生8000回に1回の割合で生まれ、突然死のリスクが高い。これまでに、ウィリアムズ症候群における修正QT延長(corrected QT (QTc) prolongation)を評価した研究は無い。1980年1月から2007年3月までに当院で検査を行なったウィリアムズ症候群の全患者を対象に遡及的再調査を行なった。ウィリアムズ症候群の診断は遺伝医の診断あるいはFISH法で行なった。洞調律が≧1である心電図と計測可能な間隔を有するウィリアムズ症候群患者が含まれる。正常な人の心電図は大規模な臨床データベースから抽出した。修正QT間隔はQRSとQTcの間隔が延びている場合に計算を行なった。QTc間隔が≧460msでJTc間隔が>340msの場合に延長していると定義した。有病率比較はフィッシャー直接検定法を利用した。統計的確率が<0.05の場合に有意であると判断した。270人の診断患者のうち、188人の心電図を再調査した。正確なデータは517個の心電図のうち499個に存在(平均年齢10.3歳±9.9歳)した。同年齢の1522個の心電図で対照群を構成した。QT延長の有病率は対照群では2.0%、ウィリアムズ症候群では13.6%(p <0.0001)であった。JTc延長の有病率は対照群では1.8%、ウィリアムズ症候群では11.7%(p <0.0001)であった。4人の患者が経過観察期間に死亡した。2人はQT延長であり、1人は循環器系以外の手術中に死亡している。別のQT延長患者は手術中に心停止が持続した。結論としては、心臓再分極はウィリアムズ症候群で延長している。延長心臓再分極が合併することが同症候群の患者の手術周辺における死亡症例の割合が高いことに影響していると考えられる。ウィリアムズ症候群の患者はすべて、とくに手術前には心臓再分極異常のスクリーニングを受けるべきである。

(2010年9月)



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