複雑な血行再建術によって治療を行ったウィリアムズ症候群における腹部動脈狭窄のめずらしい症例
A rare case of visceral arterial stenoses in williams-beuren syndrome treated by complex revascularization.
Roux N, David N, Godier S, Plissonnier D.
Department of Vascular Surgery, Rouen University Hospital, Rouen, France.
Ann Vasc Surg. 2012 May;26(4):573.e9-573.e12. Epub 2012 Mar 10.
ウィリアムズ症候群は稀少発達疾患である。27歳のウィリアムズ症候群患者で腎臓近傍の腹部動脈狭窄を合併した症例を報告する。動脈性高血圧を管理できず、2歳の時に肝腎バイパスと脾腎バイパス法によって両側性腎臓動脈バイパス手術を実施した。20年後、患者は腹痛、下痢、動脈性高血圧の再発を呈し、腹腔動脈と上部腸間膜動脈の狭窄が発見された。本症候群では遠位動脈の合併症は稀である。治療開始から5年後、患者の症状が悪化したため、外科的知治療の可能性を検討した。腹腔動脈バイパスに関連する腹腔動脈と下部腎臓動脈間のバイパスから構成される複雑な直接的かつ間接的な手術お行い成功裏に治療を終えた。血管内管理に代わって、この外科的手術は稀な腎臓動脈による動脈性高血圧に対する有効でかつ長期的に効果が期待できる。
(2012年5月)
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