健康だとみられていた高カルシウム尿症がみられない重症高カルシウム血症



Severe hypercalcemia without hypercalciuria in a previously healthy infant.

Clark BC, Fleming R, Spaeder MC, Tuchman S.
Department of Pediatrics, Children's Hospital at Montefiore, Bronx, NY 10467, USA. bradley.clark.md@gmail.com
J Pediatr Endocrinol Metab. 2012;25(1-2):187-90.

ウィリアムズ症候群は特徴的な顔貌、大動脈弁上狭窄症、歯科異常や発達異常、高カルシウム血症だけに限らない内分泌異常などの幅広い臨床症状含む多臓器疾患である。子宮内発育不全の自然歴があり、体重減少や授乳障害を呈した10ヵ月の女児のケースを報告する。彼女は血清カルシウムの20mg/dLへの急上昇が発見された。その結果FISH分析法を用いてウィリアムズ症候群と診断された。ウィリアムズ症候群におけるカルシウム血症の正確な病因はわかっていないが、いくつかの仮説が提案されている。ウィリアムズ症候群のカルシウム血症の治療は、静脈輸液、ループ利尿剤、低カルシウム食餌などであり、これら通常の治療で血清カルシウムレベルが適切に改善されない場合はビスホスホン酸治療が必要となる。

(2012年5月)



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