ウィリアムズ症候群に合併する高カルシウム血症急性発症の治療におけるミアカルシックの効果



Efficacy of miacalcic in treating a hypercalcemia crisis caused by Williams-Beuren syndrome
Gu Yi, Gong Chunxiu, Shen Ying, Wu Di, Liang Xuejun, Chang Bo, Liu Ying and Wang Yi
Chinese Medical Journal 2014;127(13):2548-2549:

ウィリアムズ症候群は遺伝性疾患であり、染色体7q11.23領域の微小欠失を原因として多臓器に影響が出る。多くの患者においてその欠失領域はおよそ1.55Mbで、26個から28個の遺伝子を含んでいる。ウィリアムズ症候群の発生頻度は出生した子どもの1/7500から1/25000である。ウィリアムズ症候群の大多数は孤発的である。遺伝様式は常染色体優勢である。ウィリアムズ症候群の臨床症状には、単独あるいは他の循環器系形成異常と合併する大動脈弁狭窄症、特徴的な顔貌(眼窩周囲領域の膨満、低くて短い鼻、上向きでとがった鼻、長い人中、幅広い口と厚い口唇、歯の異常)、一時的な高カルシウム血症、軽度から中程度の認識障害を伴う発達障害、性格の変化が含まれる。サケカルシトニン(Salmon calcitonin:ミアカルシック)は成人の高カルシウム血症急性発症の治療に広く用いられている。ミアカルシックは安全で長期間の利用歴があるが、子どもや乳児に用いることができるかどうかはわかっていない。ウィリアムズ症候群に伴う高カルシウム血症急性発症を示す一人の患者が北京こども病院で治療を受け、ミアカルシックによる根治治療成果を示した。

(2014年8月)



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