薬剤コーテッドバルーンを用いた血管形成術:ウィリアムズ症候群患者の肺動脈ステント内再狭窄に対すする新たな治療方法
Drug-Coated Balloon Angioplasty: A Novel Treatment for Pulmonary Artery In-Stent Stenosis in a Patient with Williams Syndrome.
Cohen JL(1), Glickstein JS(2), Crystal MA(2).
Author information:
(1)Division of Pediatric Cardiology, Department of Pediatrics, Columbia University, Morgan Stanley Children's Hospital of New York, New York-Presbyterian Hospital, 3959 Broadway Room 2 N-255, New York, NY, 10032, USA. Jec9186@nyp.org.
(2)Division of Pediatric Cardiology, Department of Pediatrics, Columbia University, Morgan Stanley Children's Hospital of New York, New York-Presbyterian Hospital, 3959 Broadway Room 2 N-255, New York, NY, 10032, USA.
Pediatr Cardiol. 2017 Jun 7. doi: 10.1007/s00246-017-1646-1. [Epub ahead of print]
20か月のウィリアムズ症候の男子は、抵抗性の肺動脈末梢部狭窄に対して、最終的に両側ステントの留置と通常のバルーンを用いた血管形成術による複数回の外科手術やカテーテルによる治療を受けた。彼は持続的に右心室圧suprasystemicを発達させた。ステント内再狭窄に対して薬剤コーテッドバルーンによる血管形成術を実施し、両側の肺動脈遠位の再形成を行った。この治療はステント内再狭窄をただちに改善し、その結果として右心室圧の低下をもたらした。2か月後にカテーテルを用いて治療結果を経過観察したが、ステント内再狭窄に関しては改善効果が長く持続していた。薬剤コーテッドバルーンの抗増殖性効果はウィリアムズ症候群に合併する動脈症に対して効果があるという仮説を提唱する。ウィリアムズ症候群患者における肺動脈循環における薬剤コーテッドバルーンの新たな利用例として報告する。
(2017年6月)
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