ウィリアムズ症候群との診断を受けていない生後2か月の乳児における麻酔導入後の心停止
Cardiac arrest after induction of anesthesia in a 2-month-old infant with undiagnosed Williams syndrome.
Dunlap JD(1), Green MC(1), Shah AM(1), Kibby BT(1), Billmire DF(2).
Author information:
(1)Department of Clinical Anaesthesia, Riley Hospital for Children, Indianapolis, IN 46202-5200, USA.
(2)Department of Surgery, Riley Hospital for Children, Indianapolis, IN 46202-5200, USA.
Ann Card Anaesth. 2019 Apr-Jun;22(2):210-212. doi: 10.4103/aca.ACA_38_18.
生後2か月の男児が鼠径ヘルニアの待機的修復のために現れた。手術前の診療歴や身体検査は目立った項目はなかった。麻酔導入の途中にこの乳児は持続性の致命的な循環器イベントを発症した。このイベントは、頻脈、血圧低下、大規模なST部分上昇が特徴であった。活発な救急蘇生を行ったが自発的で安定的な血行動態は実現できず、体外式膜型人工肺を必要した。経胸壁心エコー図を撮ったところ、上行大動脈の重度の形成不全が明らかとなった。有効な心機能は回復せず、広汎な虚血性脳損傷の徴候が診られ、救命措置は中止された。術後に遺伝子検査を行った結果、ウィリアムズ症候群が確定した。
(2019年4月)
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