心臓血管系異常を持たないウィリアムズ症候群



Williams syndrome without cardiovascular abnormalities

Sindrome di Williams in assenza di anomalie cardiovascolari.
Cincinnati P; Genuardi M; Rutiloni C
Sezione Autonoma di Pediatria, Ospedale E. de Santis, Genzano, Roma.
Minerva Pediatr (ITALY) Nov 1998, 50 (11) p467-71, ISSN 0026-4946
Languages: ITALIAN Summary Languages: ENGLISH
Document type: JOURNAL ARTICLE English Abstract

顔の異形的特徴や低成長、精神遅滞がありながら心臓血管系異常を持たない患者の中に、 FISHテストによってエラスチン遺伝子座部分の半接合を検出されウィリアムズ症候群の診 断を受けた患者がいる。これまで、ウィリアムズ症候群における心臓血管系病理は、胎児 期における血流圧力に対する弾力性がない血管の局所的反応だと考えられている。エラス チン遺伝子座部分の欠失を持ちながら心臓血管系異常がない患者の存在は、エラスチン遺 伝子の転写調節(transcriptional regulation)など、半接合以外の遺伝子的様相を調査す る必要があることを示唆している。さらに、他の遺伝子を心臓血管系障害の原因からとり 除く前に、7q11.23部位で共通的に欠失している領域の性質を完全に解明することが必要で ある。部分的表現型や臓器への障害の様々なレベルや進行度合いの違う患者を選んで臨床 的研究を行うことが必要である。

(1999年12月)

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