ウィリアムズ症候群における心臓焼灼術後に発生した奇異な大脳空気塞栓症:臨床病理学的関連



Paradoxical Cerebral Air Embolism after Cardiac Ablation in Williams-Beuren Syndrome: A Clinico-Pathological Correlation.

Ionel DL(1), Odago FO(1), Ene AN(2), Lee JD(1), O'Connor WN(2), Goldstein LB(1), Pettigrew LC(3).
Author information:
(1)Department of Neurology, Kentucky Neuroscience Institute.
(2)Department of Pathology & Laboratory Medicine, University of Kentucky Chandler Medical Center, Lexington, Kentucky, USA.
(3)Department of Neurology, Kentucky Neuroscience Institute. Electronic address: cpetti@uky.edu.
J Stroke Cerebrovasc Dis. 2022 Feb 2;31(4):106317. doi: 10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2022.106317. Online ahead of print.

非外傷性神経機能低下は医学的緊急事態であり、脳梗塞、脳出血、髄膜脳炎、てんかん、低酸素性虚血、中毒性/代謝性脳症、中毒性疾患、薬物中毒などを含む様々な原因で発症する。染色体7q11.23領域の微小欠失を原因として孤発的に発生する遺伝子疾患であるウィリアムズ症候群の53歳の男性患者で起きた急性の神経機能低下症例を報告する。ウィリアムズ症候群の臨床表現型は、特異な妖精様顔貌、知的能力の障害、独特な性格特徴、成長異常、内分泌疾患などが挙げられる。病因となる染色体素材の微小欠失にはエラスチン遺伝子(ELN)の欠失が含まれていることが多く、動脈症、大動脈弁狭窄症、非虚血性心疾患、心房細動などを引き起こす。我々の患者は心房細動を洞調律に復帰させるために行った心臓焼灼術実施後1か月経過して急性の持続性神経機能低下を呈した。臨床病理学的関連という観点から我々の知見を提示し、急性の神経機能低下の原因を明らかにするとともに、この患者が珍しい脳卒中発作の影響をどのように受けているかについて議論する。

(2022年2月)



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