敗血症精査中に発見された大動脈弁上狭窄を伴う Williams 症候群患児の大動脈解離に対する手術経験
松永慶廉、岡村 達、鳥井晋三、北村 律、美島利昭、藤岡俊一郎、 八鍬一貴、荒記春奈、田村佳美、宮地 鑑
北里大学病院 心臓血管外科
第186回日本胸部外科学会 関東甲信越地方会要旨集 21ページ:2021 年6月5 日(土)
症例は、13歳男児。2歳時にWilliams症候群と診断され他院外来通院していたが途中中断されていた。2020年12月に発熱、腹痛のため他院入院。血液培養陽性を認め施行した心エコー検査で、大動脈弁上狭窄及び大動脈解離を疑い手術目的に当院搬送された。当院で施行した造影CT検査でDe[1]Bakey II型の大動脈解離、および大動脈弁上狭窄を認め、上行大動脈人工血管置換術およびBrom手術を施行した。術後は高血圧の管理に難渋した。術前敗血症所見認めたため感染性心内膜炎に準じて術後抗菌薬加療をおこない、術後30日目に退院した。大動脈解離を伴ったWilliams症候群に対する手術例は、我々が知る限り認めなかったため文献的な考察を交え報告する。
(2022年3月)
目次に戻る