一次性及び二次性小児高血圧症
Primary and secondary paediatric hypertension.
Bassareo PP(1), Calcaterra G(2), Sabatino J(3), Oreto L(4), Ciliberti P(5), Perrone M(5), Martino F(6), D'Alto M(7), Chessa M(8), DI Salvo G(3), Guccione P(5);
Working group on congenital heart disease, cardiovascular prevention in paediatric age of the Italian Society of Cardiology (SIC).
Author information:
(1)University College of Dublin, School of Medicine, Mater Misericordiae University Hospital and Children's Health Ireland at Crumlin, Dublin, Ireland.
(2)University of Palermo, Postgraduate Medical School, Palermo.
(3)Division of Paediatric Cardiology, Department of Women's and Children's Health, University of Padua, Padua, Italy.
(4)Mediterranean Pediatric Cardiology Center, Bambino Ges? Pediatric Hospital, Taormina, Messina.
(5)Department of Cardiology, Cardiac Surgery, Heart and Lung Transplantation, IRCCS Bambino Gesu'Paediatric Hospital.
(6)Department of Internal Clinical, Anesthesiological and Cardiovascular Sciences, La Sapienza University, Rome.
(7)Department of Cardiology, Monaldi Hospital - University 'L. Vanvitelli', Naples.
(8)ACHD UNIT, Pediatric and Adult Congenital Heart Centre, IRCCS-Policlinico San Donato, San Donato Milanese, Vita Salute San Raffaele University, Milan, Italy.
J Cardiovasc Med (Hagerstown). 2023 Apr 1;24(Suppl 1):e77-e85. doi: 10.2459/JCM.0000000000001432.
血圧上昇あるいは高血圧症は、心臓発作、脳卒中、心房細動、腎不全を発生させるリスク要素としてよく知られている。過去には高血圧症は中年になって発症すると思われていたが、現在では小児期の早期に始まることが広く知られるようになった。その結果、子どもや青年のおよそ5%から10%が高血圧症である。これまでの報告内容とは異なり、一次性高血圧症は、小児期に始まったとしても血圧上昇の最も汎発的な形態であり、二次性高血圧症は症例としては少数派であることは広く受け入れられている。ヨーロッパ高血圧学会、ヨーロッパ心臓病学会、アメリカ小児科学会の最新報告による若い高血圧患者を特定するための血圧カットオフ値は、それぞれの間で有意な差がある。それだけではなく、アメリカ小児科学会は新しい規範的データから肥満児を除いている。これは疑いなく重要な懸念事項である。逆に、アメリカ小児科学会とヨーロッパ高血圧学会/ヨーロッパ心臓病学会は、体重削減、食塩の摂取量の削減、有酸素運動の増化などの方法では効果が見られない患者に対する予備的な方法として医学的治療を用いるべきであることに合意している。二次性高血圧症は大動脈狭窄症や慢性腎疾患の患者に発症することが多い。前者は早期に効果的な修復を行った場合でも発達する可能性がある。これはあきらかに高い罹患率を伴い、ほぼ間違いなく患者の30%程度には最も重大な有害事象を発生させる。また、ウィリアムズ症候群などを例とする症候性の患者は動脈硬化や高血圧を促進するきっかけとなる全身性動脈障害を患うことが多い。本レビューは一次性及び二次性小児高血圧症に関する最新の状況をまとめたものである。
(2023年5月)
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