電解質弱酸性水溶液を用いた心臓手術後に発生する縦隔炎の治療
Effective use of electrolized soft acid aqueous solution for treatment of mediastinitis following cardiac surgery
Honma Y, 越野 督央, 小松 幹志, 塚本 勝, 安倍 十三夫
札幌医科大学医学部第二外科
Kyobu Geka 2001 Sep;54(10):839-841
心臓手術後に頻繁に縦隔炎が発生するが、特に人工織物を移植された患者においては致死
率と罹患率ともに高い値を示す。24歳の男性が大動脈上方狭窄(supraaortic stenosis)を
伴うウィリアムズ症候群と診断された。上行大動脈と大動脈弓(hemiarch)の再形成術の後
に縦隔炎が発生したが、電解質弱酸性水溶液(electrolized soft acid aqueous solution)
を3日間、1日当たり1リットル使った縦隔洗浄で治療に成功した。この術式が心臓手術後
に発生する縦隔炎の治療に効果的な手法であることがわかった。
(2001年9月)
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