房室中隔完全欠損症を合併したウィリアムズ症候群



Williams syndrome associated with complete atrioventricular septal defect.

中本 進, 佐賀 俊彦, 篠原 徹
近畿大学医学部心臓外科学, snakamot@med.kindai.ac.jp
Heart 2003 May;89(5):e15

ウィリアムズ症候群は特徴的な顔貌・大動脈弁上狭窄・肺動脈末端狭窄・精神遅滞・高血圧・皮膚の早老化・循環器の先天的障害を合併する遺伝病である。二尖大動脈弁や僧帽弁の閉鎖不全・大動脈の縮窄・心室や心房の中隔欠損など多くの循環器障害がこの症候群に関連している。房室中隔完全欠損症がウィリアムズ症候群に合併することは稀であり、剖検の際に発見された一例が報告されているだけである。房室中隔完全欠損症を合併したウィリアムズ症候群の長期経過観察結果を報告する。10年間に渡る経過観察期間中、大動脈造影による上行大動脈の狭窄があるにも関わらず、上行大動脈における圧較差は悪化しなかった。

(2003年4月作成)(2004年4月修正)



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