ウィリアムズ症候群における突発性脳内出血と多発性梗塞



Spontaneous intracerebral hemorrhage and multiple infarction in williams-beuren syndrome.

Kalbhenn T, Neumann LM, Lanksch WR, Haberl H.
Department of Neurosurgery, Charite University Hospital, Humboldt-Universitat zu Berlin, Berlin, Germany.
Pediatr Neurosurg. 2003 Dec; 39(6): 335-8.

ウィリアムズ症候群と診断された7歳の少年が突発性右脳半球の脳内出血で入院した。脳血管造影では出血部位を特定できなかった。保存的治療の結果、臨床的症状は短期間快方に向かったが、直後急速に状態が悪化した。CT検査の結果、両半球で完全な梗塞が発生していることが確認された。外科的に出血を排除し、両側性骨破壊性除圧術を実施したが、臨床経過には明確な効果があらわれなかった。現在、この少年は脳死状態にある。これまでの文献によれば、脳梗塞を併発するウィリアムズ症候群患者は、脳内出血を起こした際には予後が悪いことが顕著であると述べられている。

(2004年1月)



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