ウィリアムズ症候群領域の部分欠失がある子どもの両側性半月弁症はエラスチン遺伝子のハプロ不全と関連している
Bilateral semilunar valve disease in a child with partial deletion of the Williams-Beuren syndrome region is associated with elastin haploinsufficiency.
Hinton RB Jr, Deutsch GH, Pearl JM, Hobart HH, Morris CA, Benson DW.
Division of Cardiology, Cincinnati Children's Hospital, Cincinnati, Ohio 45229-3039, USA.
J Heart Valve Dis. 2006 May;15(3):352-5.
弾性繊維の主要な要素であるエラスチンは細胞外基質タンパク質であり、大きな血管と同様に半月弁や房室弁でも発現している。エラスチン遺伝子の突然変異や欠失によって発生するハプロ不全は重要な臨床問題であり動脈症に代表される。本稿では、ウィリアムズ症候群領域の部分欠失によってエラスチン遺伝子のハプロ不全になり、両側性半月弁障害と動脈症になった患者について述べる。大動脈弁組織の化化学的分析を行った結果、正常な三層弁尖組織(trilaminar cusp organization)がなく、エラスチンの減少や混乱が認められた。これらの所見はエラスチンが半月弁障害の病因に影響を与えていることを示唆している。
(2006年6月)
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