ビスホスホネートが著効したウイリアムズ症候群に伴う高カルシウム血症の1例



山田亜希1)、洲鎌盛一1)、内木康博2)、堀川玲子2)
国立成育医療センター 総合診療部1)、同 内分泌代謝科2)
第7 回日本内分泌学会関東甲信越支部学術集会 平成19 年2 月23 日〜24 日

症例は1 歳9ヶ月男児。発達遅滞、成長障害、肺動脈狭窄、小奇形がありウイリアムズ症候群を疑い外来で精査を行っていた。経過中の採血でカルシウム19.8mg/dl と重症高カルシウム血症をみとめたため入院した。入院前より食欲不振、多飲多尿を認めていたが、易刺激性はなかった。強制利尿(水分率 300ml/kg/日)、カルシウム制限、ビスホスホネート(パミドロ酸二ナトリウム)1mg/kg/日点滴静注、フロセミド 1mg/kg 3回/日静注にて治療を開始した。ビスホスホネートを開始したところ、翌日にはカルシウムは14.6 mg/dl まで急激に低下し、その後は8.6 mg/dl となったため3日間で投与を中止した。輸液量を徐々に減量し、カルシウム制限も中止したところカルシウムは徐々に10まで上昇したがリバウンドはなく横ばいとなった。入院中高カルシウム血症の原因検索として頚部・腹部エコー、全身骨レントゲンを施行したが異常所見はなく、採血ではiPTH の上昇がみとめられた。また染色体検査(FISH)で7 番染色体長腕(q11.2)領域に欠失を認めウイリアムズ症候群と確定診断された。ビスホスホネート使用からカルシウムの制限なしで4ヶ月間経過したが、現在もカルシウムは10mg/dl前後で維持されており外来で経過観察中である。ウイリアムズ症候群では一過性高カルシウム血症が知られているが、本症例のように長期間持続することは稀である。また今回のような高度の高カルシウム血症に対してビスホスホネートは即効性があり、また持続効果も期待できると考えられる。

(2007年3月)



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