乳児期早期に異所性心房頻拍を合併したWilliams症候群の1男児例
橋田 祐一郎、松下 博亮、美野 陽一、船田 裕昭、小西 恭子、辻 靖博、神崎 晋
鳥取大学医学部周産期・小児科学分野
日本小児科学会雑誌 第111巻 第3号 506(56)-507(57)ページ(2007年3月)
【はじめに】
Williams症候群に先天性心疾患を合併することはよく知られているが、不整脈の合併は稀である。今回私達は、生後2ヵ月時に異所性心房頻拍を合併したWilliams症候群の男児を経験したので報告する。
【症例】
2ヵ月時男児。日齢1、不整脈指摘され、心電図にて上室性期外収縮(一部連発もあり)と診断。近医にて経過観察されていたが、連発を頻繁に認めるようになったため、1ヵ月時に当科紹介となった。初診時、上室性期外収縮が頻発、連発も認めていたが、全身状態良好であったため経過観察。しかし、2ヵ月時に20秒前後の上室性頻拍(心拍数220前後)を頻回に認めるため入院となった。心電図所見より異所性心房頻拍と診断。ジゴキシン内服にて加療開始したが効果乏しく、インデラル内服を併用。その後は頻拍、上室性期外収縮ともに消失。以後、外来フォローするも再発無く7ヵ月時に内服薬終了。その後も再発認めていない。
(2007年4月)
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