ウィリアムズ症候群における腎臓系の超音波検査とカルシウム恒常性



Renal tract ultrasonography and calcium homeostasis in Williams-Beuren syndrome.

Sforzini C, Milani D, Fossali E, Barbato A, Grumieri G,Bianchetti MG,Selicorni A
Servizio di Emodialisi Pediatrica, Clinica De Marchi, Milano, Italy.
Pediatr Nephrol 2002 Nov;17(11):899-902

腎臓の超音波検査、クレアチニンとカルシウムの循環、尿中カルシウム排泄率について、臨床検査及び遺伝子検査でウィリアムズ症候群と診断され、当施設で行われる定期検査に訪れた57人の患者(女性25人、男性32人、年齢は1歳から23歳で平均8.5歳)に対して調査した。20人の患者から23例の片側異常が発見された。骨盤拡張(6例)、腎臓形成不全(5例)、弧発性腎臓嚢腫(3例)、不規則な腎臓表面(3例)、2重腎臓(2例)、無腎臓(1例)、巨大尿管(1例)、骨盤内腎臓(1例)、腎臓結石(1例)である。乳児性高カルシウム血症と腎石灰症は57人の患者からは発見されなかった。1歳を過ぎてから、中程度の高カルシウム血症が1人、中程度の高カルシウム尿症が2人に見られた。本研究の結論として、ウィリアムズ症候群では超音波検査の結果、内部腎臓系の異常が高頻度で見られる。しかし、これまで報告されてきたような高カルシウム血症や高カルシウム尿症の重要性は確認されなかった。

(2002年12月)



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