顔貌から疑われFISH法でWilliams syndromeと確定診断された後、高カルシウム血症と腎不全と気づかれた女児



石切山 敏(静岡県こども病院遺伝染色体科)
川崎 達也、北山 浩嗣、和田 尚弘(同 腎臓内科)
小野 安生(同 循環器科)
吉川 秀樹(富士市立富士中央病院小児科)
北條 博厚(静岡英和学院大学人間社会学部)
日本小児科学会雑誌 第110巻 第9号 1336-1337ページ (2006年9月1日)

発達遅滞と成長不良を主訴とする初診時1歳7ヵ月の女児。腫れた様な瞼・鼻根部平低・突出した口唇など特異顔貌からWilliams syndromeを疑われ、FISH法で7q11.23欠失が確認された。エコー上大動脈弁上狭窄を合併していたが、無症状であった。2歳2ヵ月時に高Ca血症・腎石灰化と慢性腎不全とに気づかれた。Williams syndromeは高吸収性による高Ca血症を合併するので、高Ca血症に注意すべきである。

(2006年12月)



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