ウィリアムズ症候群における珍しい秘尿器系症状:後部尿道弁



An Unusual Urological Manifestation of Williams-Beuren Syndrome: Posterior Urethral Valve.

Demirkan H(1).
Author information:
(1)Department of Pediatric Urology, Health Sciences University, Kanuni Sultan S?leyman Training and Research Hospital, Istanbul, Turkey, drhdemirkan@gmail.com.
Urol Int. 2020 Sep 30:1-4. doi: 10.1159/000510529. Online ahead of print.

ウィリアムズ症候群は遺伝子に起因する、良く知られた、稀少神経発達疾患であり、知的障害、先天性心疾患、異型な顔貌特徴、成長遅滞、内分泌異常、泌尿生殖器異常などを特徴とする。ウィリアムズ症候群における泌尿生殖器異常には腎臓の先天的構造欠陥や膀胱尿管逆流症や腎石灰化症やタンパク尿症や慢性腎不全などが含まれることが多い。後部尿道弁の患者への治療は臨床的に難しく、腎不全を防止するために早期の乳幼児期から成人に至るまで長期の管理が必要である。我々の知るかぎり、後部尿道弁を併発した12歳のウィリアムズ症候群の男児は世界的にみても初めての症例である。この疾患の発見が遅れたことによって、慢性腎疾患の発症が彼のリスクとなっている。本症例は、後部尿道弁のような泌尿生殖器異常の早期診断が男児の、特にウィリアムズ症候群の患者にとって慢性腎疾患の防止にとって重要であることを示している。

(2020年10月)



目次に戻る