Williams症候群における抜歯処置の1例



長澤貴子(日本歯科大学新潟歯学部 第1口腔外科), 皆澤肇, 山口晃, 阿部幸作, 小西雅也, 村山剛, 広安一彦, 水谷太尊, 山蔦毅彦, 土川幸三

日本口腔診断学会雑誌(0914-9694)13巻2号 Page464-467(2000.10)

症例はWilliams症候群(WS)の19歳女性で、歯の萠出遅延を主訴とした。口腔内症状としては、全体に歯冠幅径が小さく、高口蓋で下顎左第5歯の先天欠如、多数の埋伏歯、切端咬合を認め、抜歯を施行した。抜歯にあたり、感染性心内膜炎の予防のため、BAPCの予防投与を施行した。処置当日は抜歯30分前と抜歯60分後にABPCを静注した。処置後1日目に発熱及び全身倦怠感を認めたが、BAPC投与により改善した。術後経過は良好であった。

(2004年5月)



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