虫歯治療と歯科矯正
ウィリアムズ症候群の娘さん(妖精ちゃん)の歯の治療経過をまとめた資料です。許可をもらってはなこさんのブログから転載しました。これ以外にも参考になる経験談がたくさん掲載されていますので、一度ご覧になってみてください。
(2008年8月)
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虫歯治療
すべての発達の遅かった娘。 なのに、乳歯の生えるのが早くてびっくり! 下の前歯が生え始めたのが、6ヶ月になってすぐ。 8ヶ月の時点で、下4本上2本の歯が生えていました。
私の育て方が悪く、口移しでモノを食べさせていたので、私の虫歯菌が娘へもうつってしまっていたのです。 虫歯菌が親から子への口移しで感染する事を知ったのは、随分後でした。 初めて歯科医院へ行ったのが、5歳の時。 奥歯が虫歯になってしまって・・・。 この時すでに6歳臼歯も生えていました。 歯磨きは、小さなうちから、おしゃぶりの変わりに、乳幼児用の歯ブラシをおもちゃで持たせていたので、そんなに嫌がりはしませんでした。
でも、なにぶん親がずぼらなもので、ちゃんとした歯磨きは、夜だけしかしてやりませんでした。
歯医者通いは、そりゃ〜大変でした。 まず、レントゲン。 一人でレントゲン室へ行かなければなりません。 何度かやり直してもらって、やっと成功する始末。
そして、治療してもらうために椅子に座るのですが、周りの治療してもらっている方の機械音をとても怖がりました。 お医者様は、一つづつ、これは水が出てくるホース。 これは、水を吸い取る、掃除機。 これは、痛いところを削る道具と説明してやってくださいました。 掃除機が大好きな娘は、細いホース状の掃除機に大興奮。 これで、治療が進んだようなものです。
削ってもらうのは、痛みもそんなにありませんでしたので、難なく進んだのですが、銀冠をかぶせるのに、型を取らなければなりません。 この型取りの素材が嫌で・・・。 娘は、食べ物でもベチャベチャしたものが大嫌い。
時間が経ったら、固まるからと説明しても、気持ち悪いから嫌の一点張り。 とうとう、「お母さん、あちらでお待ち下さい。」と席を離れるように言われました。 私が、席を離れてすぐに、「ふぎゃ〜〜〜」と娘の絶叫する声が。 その後、歯科衛生士さんの、「いた〜い!」の悲鳴が。 そうです。 娘は、型を取ってくださる歯科衛生師さんの手を噛んでいたのです。 もう、恥ずかしいような申し訳ないような・・・。
一週間後、銀冠が出来上がり、かぶせてもらうのですが、何度も、噛み合わせのチェックをしてくださいます。 その時は、おとなしくしていたのですが・・・。 何度も何度もチェックをしてもらっているうちに、嫌になってきたらしく、「もう、嫌だ!帰る〜」と泣き出しました。 「これで最後だから」と、なだめすかして、辛抱させました。
先生が、ボンドを着けて、歯にかぶせようとされた瞬間、 ゴクン! 娘は、銀冠を飲み込んでしまったのです。
先生も歯科衛生士さんも私も、目が点。 当の娘は、さらっと「飲んでしもた!」
え〜・・・。 恥ずかしいやら、悲しいやらで、泣きたくなったのは、親の私でした。
一週間前の悪夢が再びか? と、思ったら、「もう一度前の型で作るから大丈夫ですよ」と言ってくださいました。 あ〜よかった・・・。 歯科衛生士さんも、そう何度も噛まれたらたまりませんよね。
そして、また一週間後、今度は、ちゃんとしておくように、何度も何度も娘に言い聞かせていましたので、成功しました。
その後、何度か虫歯治療に通っていますが、早期に行っていますので、薬を塗ってもらう程度だったりで、付き添う親が、どっと疲れるような体験は、その後していません。
ちなみに、銀冠、次の日に、見事、体から出てまいりました。
歯科矯正☆その1
親の不注意で、虫歯にさせられた娘の妖精ちゃん。 いろんなハプニングを起こしながらも、なんとか無事に治療は終了しました。 ですが、この時に、重大な事実が判明しました。 虫歯治療のために、口腔内のレントゲンを撮影してもらい、永久歯の状態などを見てみらいました。
すると! 乳歯では、E。 永久歯では、第二小臼歯にあたる5番。 上顎は、左右両方。
下顎は、右。 3本の永久歯が無い事が分かりました。 他の歯は、ちゃんと根の所に、次に顔を出す準備をして、歯が形成されているのに、この3本の根元には、影も形も無いのです。
かなりショックでした。 実は、娘が生まれた時から、一緒に住むおじいちゃんの口元にそっくりだったので、ひょっとしたら反対咬合かもしれないからと、矯正用にお金を積み立てていました。 ひえ〜! やっぱり矯正しなくちゃいけないのか・・・。
虫歯治療終了後、先生と今後の相談をしました。 通っている歯医者さんは、矯正はされていません。 そこで、紹介状をいただき、矯正の専門医にかかる事にしました。
娘が、小学校1年生の時から、矯正歯科と治療歯科との連係プレーによりいろいろお世話になっています。
治療歯科へは、出来るだけ、歯を大切にして、乳歯を温存させていかなければなりませんので、定期的に歯にチェックに行っていました。
レントゲンは、すごいもんです。 下に歯が無くても、どんどんと根が吸収されていく様子がわかります。 根が吸収され、永久歯と生え変わるのですが、永久歯が無くても、歯の耐久年数はだいたい決まっているようです。
さてさて、歯の矯正ですが、私は歯並びが比較的良いので、した事がありません。 娘を連れて、初めて行ったのですが、治療をする前に、まず先生からのお話を聞かなければなりません。 一朝一夕に治るものでは無いので、相当の時間と経費が必要となる事や、覚悟も必要であるというものでした。 この事を理解して、初めて診察していただけます。
この日は、まずこれだけ・・・。 次の診療(検査)の予約をして帰りました。 このときに、次回の検査費用として、52500円を持って来るように言われました。
ど、どんな検査が待っているのでしょう! あ〜、積み立てしておいて良かった・・・。 歯の矯正には、高額が必要だと、噂には聞いていましたが、本当の事でした。
歯科矯正☆その2
52500円もの検査費を払った結果は・・・。 H14年9月18日に説明がありました。 院長室に通され、娘のレントゲン写真を前に、詳細な説明を受けました。 このレントゲンがすごい!
顎の位置の左右のズレの角度・上顎と下顎のズレの角度・噛み合せのズレの角度・口腔内の様子などなど。 娘の上下左右正面のレントゲン写真から、詳細に割り出してあります。 そして、この何度かのズレを修正するのに、どのようにして、どれくらいの時間がかかるかなどを 娘の噛み合せの模型(わざわざ製作されていました)などを使って1時間ほどの時間をかけて説明してくださいました。
説明は、承諾書があり、それに沿った形で進められました。 14番まであり、その一つずつに先生がチェックをされます。 すべて聞き終わった後に、サインをします。 これらの事は、すべてテープに録音され、その録音テープも証拠として手渡してくださいました。
治療ですが、娘の場合、まず反対咬合を治し、その後欠損歯の治療となりますので、2期に分けて計画されました。 すべての終了は、娘が16歳〜18歳くらいになるだろうという事です。
現在、予定より早く1期目が終了し、現在2期目の治療が進んでいます。 治療費は、1期目が315000円。 2期目が525000円。 それぞれの治療に入る前に検査費用52500円。
さ〜て、頭を悩ませたのが支払い方法です。 支払いは、1期ごとに払うのですが、お医者様から提案された支払い方法は、10回・12回・15回・20回・24回・30回とありました。 分割ですが、315000円に利息が一切付く事はありません。 何回に分けても、1回に支払う金額が均等に割られるだけです。 矯正費用を積み立てしてはいましたが、いろいろ考えました。
説明の中で、「患者側の都合で、治療を中断した場合、支払われた費用は、一切返還しない。ただし、未払い分は請求しない。」ということでした。 ハンディキャップを抱える娘の事です、長い治療計画の中で、どんな事が起こるかわかりません。 そこで、もし、途中で断念せざるを得なくなっても、損をしないように、30回払いを選択しました。 現在、2期目に入っていますが、2期目も同じ方法で、50回払いにしています。
矯正歯科の費用については、お医者様によって様々あるようです。 こちらの矯正歯科に決めるまでに、いろいろリサーチしました。 1回ずつ支払う形やこの矯正歯科のように、計画を立ててそれに基づき治療費を決められる形。
私が、後者に決めた理由として、いくら歯を矯正しても、人間は、どんどん元の形に戻ろうとする力が働くので、いったん矯正が完了したように思えてもまた、ゆがんでくる場合がある。 そういった場合も、すべて保障してくださるというのです。 この費用以外に一切の加算はしない、ということでした。
1回ずつ、治療に応じた費用を払ってらっしゃる方も多いのですが、アフターケアや治療費の予算が立てにくいというのも、高額だけに躊躇してしまいました。
また、こちらの矯正歯科の治療実績も選択した理由のひとつです。
矯正費用としては、今のところ945000円ですが、欠損歯の治療は、別途かかります。
これにも頭を悩ませています。 インプラントにするならば・・・・。 あ〜〜〜、考えただけでも恐ろしい!
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