ウィリアムズ症候群に合併した歯周組織の変性:症例報告



Modifications of periodontal tissues associated with Williams syndrome. A case report.

Canargiu F, Erriu M, Piras A, Dibart SN.
Department of Periodontology, University of Cagliari fernandocanargiu@hotmail.com.
Minerva Stomatol. 2009 Jul-Aug;58(7-8):375-81.

ウィリアムズ・ビューレン症候群や妖精様顔貌症候群としても知られているウィリアムズ症候群は、ウィリアムズ医師とビューレン医師によって、それぞれ1961年と1962年に初めて記録された。この多臓器に影響があり、先天性で、人種依存のない疾病は発達の異常、及び歯肉肥厚など身体的異常を伴うことを特徴とする。本論分は、歯肉肥厚を有する口腔の機能的リハビリテーションにつながる歯周病の定期的治療の実施要領を提示することを目的としている。ウィリアムズ症候群と診断された19歳の男性がカリアリ大学(University of Cagliari)の歯学部を歯列矯正術と歯周治療を目的に紹介受診した。診察の過程で、歯周治療を必要とする歯肉肥厚が診られた。本報告では、口腔および歯周に関する症状に関して この症候群の典型的な所見を述べる。歯周治療には臨床的に歯冠を長くする歯肉肥厚の治療を目的とした歯周フラップ外科手術が含まれる。2ヵ月後に再検査を行ったところ、歯肉肥厚は劇的に減少した。歯肉肥厚という症状が伴うウィリアムズ症候群は歯周病学的にとって臨床的に非常に重要な疾病である。症状の再発や合併症の存在を調べるために定期的な検査を受けることを薦める。

(2009年7月)



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