ウィリアムズ症候群患者の歯科治療に関する口腔特徴と医療的配慮
Oral characteristics and medical considerations in the dental treatment of individuals with Williams syndrome.
Castro T(1), de Paula Martins Santos C(1), de Oliveira Lira Ortega A(2), Gallottini M(1).
Author information:
(1)Stomatology Department, University of Sao Paulo, School of Dentistry, Sao Paulo-SP, Brazil.
(2)Special Care in Dentistry Division, School of Dentistry, Cruzeiro do Sul University, Sao Paulo-SP, Brazil.
Spec Care Dentist. 2019 Feb 1. doi: 10.1111/scd.12361. [Epub ahead of print]
目的:
本研究の目的はウィリアムズ症候群患者の歯科治療に影響を与える可能性がある口腔特徴と合併症を評価することである。
手法と結果:
この観察研究には52人のウィリアムズ症候群と診断された患者が含まれる。人口動態データと治療歴を収集した。顔貌特徴、歯牙異常、口腔特徴を研究者や歯科医による臨床データやX栓検査から得た。被験者52人のうち、25人は顎関節症や不正咬合、齲蝕、歯周病についても調べた。被験者52人のうち、23人(44.2%)が女性であり、平均年齢は20歳(年齢範囲は4歳から35歳)であった。認知機能障害や先天性心疾患は共通的に診られる疾患であり、それぞれ52人(100%)と41人(78.8%)に診られた。被験者52人のうち、51人(98%)が少なくとも一つ以上の歯科的発達異常を有しており、汎発性正中離開(72.5%)、部分性無歯症(50.9%)が最も発症頻度が高い。アングルIII級不正咬合は被験者の52% (13/25)に診られた。
結論:
歯科医はウィリアムズ症候群患者の医学的状況に注意を払い、それに従って適切な歯科治療を提供すべきである。歯牙異常や不正咬合の発症頻度が高いことから、早期治療計画を立てることが必要である。
(2019年2月)
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