先天性心臓疾患における眼科病理学
Ocular pathology in congenital heart disease.
Mansour AM, Bitar FF, Traboulsi EI, Kassak KM, Obeid MY, Megarbane A, Salti HI.
[1] 1Department of Ophthalmology, American University of Beirut, Beirut, Lebanon
[2] 2Department of Pediatrics, American University of Beirut, Beirut, Lebanon
[3] 3Department of Surgery, American University of Beirut, Beirut, Lebanon
[4] 4Faculty of Health Sciences, American University of Beirut, Beirut, Lebanon.
Eye. 2004 May 7
目的:
先天性心臓疾患を持つ被験者における眼科的所見を述べる。
手法:
この前向きな研究において、医療センターに入院した一連の患者240人を同じ観察者が検査した。相互に独立した2人の遺伝医が症候群を同定した。
結果:
最も多い解剖学的心臓疾患は心室または心房の中隔欠損(62)、ファロー四徴症(39)、肺動脈狭窄(25)、大血管転移(24)。心臓の障害は生理学的に容積過負荷(90)、チアノーゼ(87)、閉塞(63)に分類される。総合的にみて、105人の患者がなんらかの症候群と診断されており、velocardiofacial症候群(18)、ダウン症候群(17)、チャージ連合(6)、ダイジョージ症候群(5)、ウィリアムズ症候群(3)、エドワーズ症候群(3)、ヌーナン症候群(3)、VACTERL連合(2)、パタウ症候群(13トリソミー)(2)が含まれる。小児科医チームは患者51人を症候性と認定した。2人の遺伝医は54人を症候性と追加認定した。眼科的症状は55%(132)にみられ、網膜血管蛇行(retinal vascular tortuosity)(46)、視束乳頭低形成(30)、trichomegaly(15)、先天的眼瞼下垂(12)、斜視(11)、眼底出血(8)、眼球突出(7)、先天性白内障(6)が含まれる。網膜血管蛇行は低へマクトリット(P=0.000)および動脈血低飽和酸素濃度(P=0.002)と強い相関がある。
結論:
先天性心臓疾患の患者は眼科病理学的リスクが高く、さまざまな眼科的異常のスクリーニングを受ける必要がある。
(2004年7月)
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