ウィリアムズ症候群とダウン症候群における眼球運動パターンと概数感覚課題の成績:発達の展望



Eye Movement Patterns and Approximate Number Sense Task Performance in Williams Syndrome and Down Syndrome: A Developmental Perspective.

Van Herwegen J(1), Ranzato E(2), Karmiloff-Smith A, Simms V(3).
Author information:
(1)Department of Psychology and Human Development, UCL Institute of Education, 25 Woburn Square, London, WC1H 0AA, UK. J.vanherwegen@ucl.ac.uk.
(2)Department of Psychology, Kingston University London, London, UK.
(3)Department of Psychology, Ulster University, Coleraine, UK.
J Autism Dev Disord. 2019 Jul 2. doi: 10.1007/s10803-019-04110-0. [Epub ahead of print]

ウィリアムズ症候群やダウン症候群の患者は概数感覚課題の成績に障害があると報告されている。幼児を対象とした研究によれば、ウィリアムズ症候群においては固着した凝視が、ダウン症候群においては注意持続の障害が、それぞれがこの障害の原因であることが示唆されている。本研究では、ウィリアムズ症候群(n = 24)とダウン症候群(n = 23)を有する年長の子どもや成人が概数感覚課題を行っている際の視線パターンを調査し、暦年齢が一致する定型発達した対象群と、精神年齢が一致する定型発達した対象群と比較する。その結果、グループ間の差異は見られなかったものの、暦年齢が一致するウィリアムズ症候群とダウン症候群のグループでは視線パターンが異なっていた。概数感覚課題の成績と関連がある視覚行動はウィリアムズ症候群だけでみられた。影響と治療介入について議論する。

(2019年7月)



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