ウィリアムズ症候群におけるマルチモーダル網膜像の所見



Multimodal Retinal Imaging Findings in Williams-Beuren Syndrome.

Ersan HBA, Guven D, Demir AG, Dirim AB, Kacar H, Arslan D.
Ophthalmic Surg Lasers Imaging Retina. 2019 Aug 1;50(8):514-518. doi:
10.3928/23258160-20190806-07.

ウィリアムズ症候群の診断を受けている17歳の男性患者は両眼の視力が3年間に期間に徐々に低下するという症状を示した。 眼科検査の結果、正常な網膜血管や嚢胞様黄斑浮腫とともにループ状に蛇行した多数の血管が目についた。スペクトル領域光干渉断層撮影によれば内部網膜層が残存する軽度の中心窩低形成が顕著であった。光干渉断層法による血管造影によれば、異常な血管は網膜血管ではなく、乳頭前血管ループと等価性がある。嚢胞様黄斑浮腫はベバシズマブ(ヒト化抗VEGF抗体;抗血管新生;抗悪性腫瘍) を用いた硝子体内治療を繰り返し行ったにもかかわらず存続している。その後、硝子体内へトリアムシノロンアセトニド(糖質コルチコイド製剤)を注射することで消散した。

(2019年8月)



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