ウィリアムズ症候群の子どもにおける睡眠障害の特徴づけ



Characterisation of sleep problems in children with Williams syndrome.

Annaz D, Hill CM, Ashworth A, Holley S, Karmiloff-Smith A.
School of Health and Social Science, Middlesex University, London, UK; Centre for Brain and Cognitive Development, Birkbeck University of London, UK.
Res Dev Disabil. 2010 Oct 10. [Epub ahead of print]

睡眠は最適な日中活動や学習、総合的健康にとってとても重要である。発達障害があると判明している子どもにおいて、睡眠困難はその子の持つ学習障害と複合している可能性がある。本研究の目的は、およそ2万回の出生に1回の割合で発症する神経発達疾患であるウィリアムズ症候群における睡眠障害の発生率とその特徴を評価する事である。ウィリアムズ症候群の子ども64人、および年齢を一致させた健康な対照群92人の親に対して、子どもの睡眠習慣について調査を行なった。97%の親が子どもに睡眠障害があると答え、睡眠困難の発生頻度が高いと報告している。就寝時刻にぐずる、睡眠に不安を覚える、夢遊病傾向や昼間の眠気などである。これは我々が知る限りにおいて、学齢期のウィリアムズ症候群の子どもの大規模な同胞集団に対して行なわれた初めての調査である。学習障害がある子どもの睡眠障害は早期に発見できれば治療修復が可能であることが多い。さらに、行動面の診断を下す前に、睡眠障害が日中の行動や学習に対して与えている負の影響を評価するべきであると考える。

(2010年10月)



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