ウィリアムズ症候群の異常睡眠構造と脳波スペクトルの変化
Atypical sleep architecture and altered EEG spectra in Williams syndrome.
Gombos F, B?dizs R, Kov?cs I.
HAS-BME Cognitive Science Research Group, the Hungarian Academy of Sciences, Budapest, Hungary Institute of Behavioural Sciences, Semmelweis University, Budapest, Hungary Department of Cognitive Science, Budapest University of Technology and Economics, Budapest, Hungary.
J Intellect Disabil Res. 2010 Dec 3. doi: 10.1111/j.1365-2788.2010.01354.x.
背景:
ウィリアムズ症候群は神経発達遺伝子疾患であり身体的異常と知的障害や学習障を伴う特徴的な認知プロフィールを呈する。
手法:
我々の研究は、9人のウィリアムズ症候群の成人および成年と、年齢と性別を一致させた9人の正常な発達をしている被験者に対して睡眠ポリグラフ検査を実施した。睡眠構造、足の動き、および複数の頭皮箇所における特定の周波数帯の脳波スペクトルを調べた。ウィリアムズ症候群に独特の異常な睡眠パターンを発見した。それには、睡眠時間の減少、睡眠効率の減少、入睡後の覚醒時間の増加、ノンレム睡眠比率の増加、徐波睡眠の増加、レム睡眠比率の減少、足を動かす回数の増加、睡眠サイクルの異常が含まれる。ウィリアムズ症候群患者の脳波のスペクトル分析を行ったところ、デルタ波と徐波活動が増加し、アルファ波とシグマ波活動が減少している。
結論:
ウィリアムズ症候群において睡眠維持と組織は有意に影響を受けており、脳波スペクトルによれば睡眠圧力(sleep pressure)の増加が示唆される。
(2010年12月)
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