ウイリアムス症候群の成人の認知機能



Cognitive functioning in adults with Williams syndrome.

Howlin P, Davies M, Udwin O
Department of Psychology, St George's Hospital Medical School, London, U.K.
J Child Psychol Psychiatry 1998 Feb;39(2):183-189

この論文では、ウイリアムス症候群の成人(評価対象として適切な62人)に実施した 認知・言語・学習評価結果を報告する。グループの平均年齢は26才で、全検査IQの平均 は61であった。言語性IQと動作性IQの差、及び言語理解と言語表現の能力差は、同じ 症候群の子供に対する研究から得られた値に比べると両方とも小さい。しかし、サブテス トの得点に関する考察の結果、子供達に見られたものとほとんど同じ認知プロフィールを 持っていることが判明した。読み書き・算数・社会適応等の分野の能力は低いレベルに留 まっており、6〜8才の機能に相当する。ウイリアムス症候群の子供と成人両方の知的能 力に関する研究報告の内容が一致することは、認知能力・言語能力・適応能力のパターン が、この症候群に特異的であるという主張を補強するものである。

(1998年7月)



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