ウィリアムズ症候群における音楽性と不安:両者は調和しているのかしていないのか?
Music and anxiety in williams syndrome: a harmonious or discordant relationship?
Dykens EM, Rosner BA, Ly T, Sagun J.
Vanderbilt University Kennedy Center for Research on Human Development.
Am J Ment Retard. 2005 Sep;110(5):346-58.
2部で構成された本研究において、音楽の関与に関してウィリアムズ症候群の患者と他の精神遅滞患者の2グループで比較するとともに、音楽と不安や恐怖との関係を研究2で調査した。他の精神遅滞患者と比較してウィリアムズ症候群の患者は音楽レッスンを受け、楽器を演奏する頻度が高く、音楽的能力も高い傾向がある。ウィリアムズ症候群のグループだけの状況として、音楽を聴くことに関しては具体的な徴候はあまり見らない。また、否定的な曲調の音楽(negatively toned music)に対する情緒的反応と同様に、不安や恐怖は音楽を産出する技能や頻度や期間とは相関がたかくない。音楽活動や音楽療法に関するこれからの研究やウィリアムズ症候群などのグループに属する人のよりよき人生のために、これらの現象が持つ意味を検討した。
(2005年8月)
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