TRH療法が有効であったWilliams症候群に合併したWest症候群の1例



森本 昌史、安 炳文、大神 文、新 倫子、杉野 由里子、西村 陽、長谷川 功、杉本 徹
京府医大院・医学研・小児発達医学
てんかん研究 22巻1号(2004年2月)55ページ

1歳3ヵ月男児、6ヵ月時に頸部を前屈させる発作が出現し、発作間歇期脳波でhypsarrhythmiaを認めたためWest症候群と診断した。ビタミンB6、バルプロ酸投与を行ったが、発作消失には至らず。同時に認めた頭蓋骨早期融合症の手術後にACTH療法を施行した。ACTHで発作は完全に消失したが、心筋肥大の増悪のため14日目で中止した。発作コントロールが不良になったため再入院し、心筋肥大、エナメル質形成不全、妖精様顔貌と7q11.23の微小欠失を認めたため、Williams症候群と診断した。持続の短い強直発作と眼球の部分発作が主体で、脳波でhypsarrhythmiaを認めた。Throtropin-releasing hormone (TRH)療法を行ったところ、発作回数の顕著な減少と脳波所見の改善が見られた。

(2006年5月)



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