ウイリアムズ症候群の幼児、学童期の発達的特徴の調査
− KIDS発達スケールを用いた評価 −



本間 朋恵 1,2) 、仙石 泰仁 3)、中島 そのみ 4)、中村 裕二 3)、富田 英 5)、舘 延忠 1)
1)札幌医科大学 大学院 保健医療学研究科 発達障害学分野
2)北海道療育園
3) 札幌医科大学 大学院 保健医療学研究科 感覚統合障害分野
4) 札幌医科大学 保健医療学部
5) 札幌医科大学 医学部 小児科学講座
北海道作業療法 第21巻 特別号 2004年、72ページ

【略】

結果

今回使用したKIDSは3歳0ヵ月〜6歳11ヵ月用であったが、評価結果で上限を超えるものがいなかったため、対象者全員がスクリーニング可能であると判断した。生活年齢に対する発達の割合を示す値である総合発達指数は、29から86、平均65で、対象者全員が何らかの発達の遅れを示していた。領域別には、症例毎に総合発達年齢と各領域の発達年齢の差を算出し、症例9名の平均値をグラフ化した(図は省略)。その結果。運動領域と操作領域の発達年齢が低いこと、言語領域は表出よりも理解が高いこと、社会性領域は対子どもでは低いが、対成人では高いこと、しつけ領域は発達年齢が高いことが示された。なお、3歳から4歳の3名は個人内差が小さかったが、他の6名は個人内差が大きかった。

(2006年9月)



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