ACTH療法が奏功したWilliams症候群に合併したWest症候群の1例
藤原 倫昌、小川 和則、伊予田 邦昭、岡崎 富男(広島市立広島市民病院小児科)
中川 直美(同小児循環器科)
林谷 道子(同新生児科)
日本小児科学会雑誌 第111巻 第3号 501(51)ページ(2007年3月)
症例は7ヵ月男児。生後まもなく、特異な顔貌(elfin facies)と心奇形(ASD、大動脈弁上狭窄)があり、染色体FISH法で7q11.23の微小欠失が認められたため、Williams症候群と診断された。生後5ヵ月頃より、頭部前屈、両上肢挙上する短い強直発作がシリーズ形成して出現。脳波でhypsarhythmiaをみとめ、West症候群を合併した。本例に対して、ACTH療法を行ったところ、重篤な副作用も無く発作の消失と脳波の改善を認めた。Williams症候群にWest症候群を合併するのは稀であり、ACTH療法中の心血管系への留意点も含めて報告する。
(2007年4月)
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