最悪を考える:幼いウィリアムズ症候群児の音に対する反応の観察
Expecting the worst: Observations of reactivity to sound in young children with Williams syndrome.
Gallo FJ, Klein-Tasman BP, Gaffrey MS, Curran P.
University of Wisconsin-Milwaukee, United States.
Res Dev Disabil. 2007 Nov 16 [Epub ahead of print]
本研究は、幼いウィリアムズ症候群児に関して、驚いてまばたきすることなど音に対する反応行動をビデオによる観察方法を用いて調査した。被験者は21人のウィリアムズ症候群児と20人のさまざまな病因による発達障害児で、年齢範囲は2.5歳から6歳である。両グループの歴年齢と発達レベルを一致させてある。被験者全員は、普通のおもちゃから発せられるような穏やかな音量の音を含む半構造化された友達との遊び場面に参加した。全般的にウィリアムズ症候群グループの幼児の90%が穏やかな音に対して明白な反応行動を示す一方で、発達障害児グループは20%に留まった。時間的前後関係を調査したところ、ウィリアムズ症候群児は音刺激に曝されるより前にこれらの行動を示しており、これは不安予期に関連することを示唆している。ウィリアムズ症候群児は音に驚いて示すまばたき反応が有意に多い。通常この反応は感情状態が高まっている場合によくみられる。これらを合わせて考えると、今回の発見によって、これまで親からの報告に頼って研究されていたウィリアムズ症候群における音への反応性が高いこと確認された。さらに観察された行動と不安との潜在的関連性についても議論する。
(2007年12月)
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